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38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第3章

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第98話 祭りの後


 第1回模擬戦大会が終わってから3日が経過。

 昨日まではお祭りが終わった後のような消失感に襲われていたんだけど、流石に今日は既に切り替えることができている。


 のほほんとした日常が戻ってきた中——来訪者がやってきた。

 ようやく切り替えることができたため、今日は農業に集中したかったのだけど、流石に無視はできない。

 馬車の方に向かってみると、何やら大荷物を抱えた2人のドワーフの姿が見えた。


「えっ、ロッゾさんとシッドさんですか? 何か忘れ物をした……とかではなさそうですね」


 大荷物を抱えていることから、忘れ物を取りに来たとかではない。

 ただ、かといって仕事を頼んだとかでもないし、DVDプレーヤーの充電も模擬戦大会の時に行っていたはず。

 今日やってきた理由が思い当たらず、私が首を傾げていると……発言を押し付け合っていた2人が口を開いた。


「あー……実はだが、俺達をここに住まわせてほしくてやってきたんだ」

「そういうことだ! シッドと話したんだけどよ、DVDプレイヤーの充電のためにここに来るのは煩わしいと思ってな! こっちは賑やかで楽しいし、ならいっそのこと住まわせてもらおうってなったんだ!」


 考えもしていなかった発言に、私は口を開けたまま固まってしまう。

 ロッゾさんとシッドさんがここで暮らしてくれるのは嬉しいけど、何より気になってしまうのはお店の方。


「王都のお店は大丈夫なんですか? お二人のお店は常連さんもたくさんいますよね?」

「俺は店を任せる人がたくさんいるから大丈夫だ。ロッゾの方は知らん」

「俺は店を畳んでここに引っ越す予定だ! そこまで大きな店じゃねぇし、愛用してくれた人にはここに越すことを伝えている! シッドがここに工房を建ててくれるみたいだから、こっちで趣味重視で武器は作っていく予定だからあんま変わんねぇな!」

「畳んじゃうんですか……。常連さんが多い印象だったので、少しだけ勿体ないと思ってしまいます」

「いずれ畳むことにはなっただろうし、それが少し早まっただけだ! さっきも言ったが武器は作っていくつもりだし、作った武器は王都に売りに行くからあんま変わんねぇよ!」


 そう言われると確かに変わらないのかもしれない。

 私も人の決断にとやかく言うつもりはないし、ロッゾさんがいいというなら受け入れるだけだ。


「それで、俺達はここ住んでも大丈夫なのか?」

「もちろん大歓迎です。ただ、先に忠告はしておきますが、ここはまだまだ不便な場所ですよ?」

「そこは分かっているから大丈夫だ!」

「そういうこと。何なら、俺達がその不便さを解消しに来たようなもんだからな」


 確かに、ロッゾさんとシッドさんが色々と造ってくれるとしたら、一気に快適になるかもしれない。

 王都でやっていけるのに、わざわざ来てくれたのは感謝でしかない。


「ありがとうございます。きちんと対価もお支払い致しますので、色々と造って頂けたら幸いです」

「おう! 俺達に任せてくれ!」

「まずは手始めに馬車を造らせてもらうつもりだ。王都からしか出ないのは不便だからな」

「それはありがたいです。でしたら、引く魔物はこちらで用意しますね」

「そうか! 佐藤さんは魔物を従魔にできるんだもんな! どうせなら最速の馬車にしねぇか? 王都まで行く時間を短縮できたら、めちゃくちゃ便利になるだろ!」

「いいや。移動速度よりも量重視の方がいいに決まっている。ロッゾだって武器を売りに行くわけだし、佐藤さんだってここで作った野菜を売りに行くだろ?」

「だとしても、まずは速度重視だろ! なにより速さを求めた方が造り甲斐がある!」

「絶対に大量のものを積める馬車の方が造り甲斐がある」

「「佐藤さんはどっちの馬車が欲しいんだ?」」


 来て早々、意見が衝突しているロッゾさんとシッドさん。

 速さ重視もありがたいし、大量の物を運べるのもありがたい。


 どちらでも嬉しいのだが……やはり2人は造りたいものが微妙に違うようだ。

 絶対に仲は良いと思うんだけど、こうして微妙なズレで喧嘩はしょっちゅうしてしまうんだろうな。


「私はどちらでも嬉しいですね。まぁ時間はありますし、ゆっくりのんびり決めればいいと思います。ということで、使って良い敷地を紹介しますね。家でも何でも建ててしまってください」


 私は言い争っている2人を連れて、自由に使える土地まで案内した。

 シッドさんならここに家を建ててしまうだろうし、専門ではないだろうけどロッゾさんもきっと手伝うことができる。


 まぁ家が建つまでは別荘で寝泊まりしてもらい、ロッゾさんとシッドさんには畑仕事は手伝わせず、自由にしてもらうとしよう。

 モノづくりに専念してもらった方が、絶対にここの発展に繋がれるだろうからね。


 理由は未だによく分かっていないけど、非常に心強い2人が住民として加わってくれた。

 ここからこの辺りがどんな発展を遂げるのか――今から楽しみで仕方がない。



※作者からのお願い


一日二話投稿のモチベーションとなりますので、この小説を読んで少しでも「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです <(_ _)>ペコ


つまらないと思った方も、☆一つでいいので評価頂けると作者としては参考になりますので、是非ご協力お願いいたします!


お手数だと思いますが、ご協力頂けたら本当にありがたい限りです <(_ _)>ペコ

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