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第六話,大変な1日だ

翌日。

「オッス…オラ近衛、ワクワクすっぞ」


「なんか昭仁おかしくなったんじゃないか?」

ガララ…

「貴様ら!!…喜べ、かわいい女の子の転校生が来たぞ!!」

桑田の野郎はやたらとハイテンションだ。

そこで入ってきたかわいい女の子の転校生とは俺だ。


「…」

(ち…畜生はやく夏休みになれ!!そうすれば俺は中国にいってこんな体とおさらばできるのに!)

パクリだろうがなんだろうが、俺はとにかくあの呪いの泉の郷にいってさっさと元の体を手に入れたかった。

もう偽名はアリサが考えてある、よし・・・突撃!


「…は…博麗霊『麻』です」


「博麗?弾幕じゃないの?


「最後の『ま』って所が怪しいよな」


アリサ、やっぱり元ネタがあるんじゃないかこの名前?と俺は思った。

そういえばこの作者東方なのかただの軍事なのかわからない小説書いてたな…このオタクが!!

「出身は北海道だ、皆蟹がほしいなら霊麻ちゃんに頼んだぞ」


このクラスの分の蟹を買うほど俺の家は裕福じゃないぞ。

っというよりなぜ北海道出身なんだろ?

そんなわけで俺は席に座った。


俺の偽物やアリサとは遠いが中川とはわりと近い、竹内なんて俺の前だ。

俺の右は勉田我利男っつー眼鏡のいかにもがり勉な奴、左にはこのクラスで一番背が小さい佐竹唯。

だがかわいそうな奴だ、父親は航空自衛隊の3尉だったらしいけど訓練中突然消えて殉職、遺体も糞も見つかってないらしい。


父の影響か一般人よりは詳しい。

なんでそんな事を知っているかというと小学校の頃は同じだったからだ。

昔はよく話していて今はそれほどではないが久々の再会という事で話はした。


流石にオタクほど詳しいわけじゃないが少なくともどうして飛行機は飛ぶのとか有名な航空機ぐらいなら知っている。

だからといってこの姿の時でもそんな話をするかはわからないが。

っがそんな俺の思い込みは外れていた、昼になる頃には俺が男の時よりも仲良しだった。


…っというわけで俺は早速訊いてみた。

鞄についている航空機っぽいものについて。

「ねぇ、これなに?」

なんか自分でも子供みたいだなと思ったが別にいいや。


「これ?知らない?」

いや、昔聞いた事あるし「「自称」」帝国軍人の爺さんからもよく聞くから知ってるけど。


「零戦だよ」

零戦、多分生きていたら夏に一度は戦争モノがやっていたりでそれに出てきて一度はその名を聞いたことがあるという人は多いかもしれない。

俺は軍オタじゃないからよくわからないがむかーしの事日本の海軍が運用していた艦上戦闘機で戦争も最初の頃は米軍機を圧倒して恐れられていたそうだ。


正式名称は「「自称」」帝国軍人の爺さんによると零式艦上戦闘機、白いし翼の機銃も長くないしその翼の形も丸っこいし多分それの二一型だろう。

ってかこんなのつけてて某教育団体の教師から怒られないんだろうか?


「うちの隣の人のお兄さんが乗ってたのもこれなんだ」


「隣の人?」


「今年で89歳になる老人なんだけど、そのお兄さんは元軍人さんでこれに乗ってたんだって。最後の一年間の間に飛行機にのってどこか消えちゃったっていうけどね」


「好きなの?」


「いや、ただその隣の人が受験のお守りにって…それにあの人もどこかいっちゃったし…」

なるほど、唯はいまここにいる。

少しは『零戦』という名のお守りの効果もあったかもしれない。

だがそういう話はちょっとしなかった。


最も俺詳しくないから助かったかもしれない。

ふと俺は時計を見た、もうすぐ休み時間が終わりそうだ。

「あ~あ、鳥はいいな」


人間がどう悩もうと鳥には関係なしで自由気ままに空を飛んでいた。

鳥以外のものもいたが。

「…なんだあれ?」


その時、悪夢は起きた。


ズゴーン!!

「なんでぇぇぇぇ!!!!」


「えっ、なに今の爆発音?」

アリサ達もやってきて窓の外を見た。

「うわぁ!!あれ帝国の竜よ!!」


アリサがいったとおりたしかにさっきの攻撃をしかけてきたのは竜だった。

上には甲冑をきた人が、そしてよくみると真ん中の黒い竜にあの魔女の婆がいた。

「ああ!!アリサあいつは!!」


「きっとあきひ…いや女性名霊麻を倒しにきたのよ!!」


「えっ!?俺を女にして弱体化させるってのが魂胆だったんか!?」


「ねえなんの話?」

唯が訊いてきた。

「なんでもないよ、危ないからあっちいってたほうがいいかもよ」


「えぇ~?」

その時あの婆さんが叫んだ。

「近衛昭仁!!でてきなさい!!!アンタが投降してくればこの学校は滅びないですむことよ!!」


「おいお前を探してるみたいだぞ!」

竹内は叫んだ、だが俺のコピーは馬鹿である。

「そーなのか」

しかも某読みであった。


「てやんでぇ!!俺の生徒を引き渡すわけねーだろ!!」

流石の桑田もこれには怒った。

しかし桑田は不運であった。竜の口から放たれた火の玉は桑田に直撃した。

「あぢいぃぃぃぃ!!!!!!!!」


そして俺は心の底でこう思った。

(アリサがきてからロクな事おきねえええ!!!!)

アリサが来てからというもののやたら疲れるかひどい目にあう事が多い。

俺の人生はなんの為に!?とすら思った。



その時、この状況を打開してくれる老兵が現れた。

なんか知らんが紺碧の空に独特の音が響いてきた。

「あっ!あれってもしかして!!」


何故だろうか、突如飛んできた濃緑色の飛行機は唯の鞄についているあれに似ていた。

っというより色違いという感じであった。


以下パイロットからの視点。

(ふぅ…流石に老体に鞭打つのは辛いわい、おまけにワシは本当に戦時中子供だったし。でも地道にこれを作っててよかったわい)


パイロットの目にも竜の軍団が見えたらしい。

竜は今なお攻撃を加えていた。

そのパイロットはなにやろ老人のようであった。

(さあ、すこしはがんばらないとな。今までの訓練が無駄になっちまう)

操縦桿を動かし竜軍団のほうへと急降下していった。



という様子を見ている霊麻こと近衛昭仁、つまり俺。

「もうなにがなんだかわかんない」

アホになっていた。




御意見、御感想などお待ちしています。

ちなみに唯のお父さんの元ネタは幻想の零戦に登場する元航空自衛隊3尉、佐竹少尉です。

(↑ってお前の小説じゃないか!っていうのは秘密です)


いよいよ帝国との決戦、そしてハッピーなエンドかバットなエンドかはネタバレなので公表しませんがとりあえずエンドが近そうです。

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