表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

第三話,アリサ、日本の学校に通う

さてあれから何日かたったある日、今日は転校生が来るっていう話でクラス中もりあがっていたがすくなくとも俺とおてあら…御手洗春奈はその正体を知っていた。

そうアリサだ。まあバレないように名前と髪型と変えているが。



今まで綺麗なロングヘアーだったがセミショートにしてみた。昨日見たところ以外と似合っていた。

なおアリサの名前はアリサ・モントゴメリーになっている、イギリスから来た留学生という設定。

ちなみに設定を考えたのは春奈。うんアリサの見た目からして違和感はないしさすが春奈だと俺は思った。


あれ?でもアリサって時点でバレバレじゃないか?とも思うがまあ見た目が多少違うから大丈夫か。

ガララ…

扉が開くと先生が入ってきた。実は俺のクラスの先生。先生かと疑いたいぐらいの奴だ。

桑田っていうんだが何故かサングラスをかけていてアロハシャツを着用、いっつもズボンのポケットに手を突っ込んでいる。どうみてもチンピラなんだよ。

「ようおめえら!今日はなんと転校生だ。こりゃまたかわいい女の子でな」

喋り方も普通の教師とは違うような…でもこんなんでも書道の達人らしい。

「確かに」


「かわいい」


「外国人?」


「えっ?うそ!?留学生!?」

早速桑田は黒板に『アリサ・モントゴメリー』と書いた。

「おまいら、アリサさんはな。親の仕事の都合でイギリスから留学してきたんだ。よろしくたの…」


「なにぃ!?英国人だとぉ!?」

まずい!!軍田が!鬼畜米英を掲げる軍田の導火線に火がついた!

「おい軍田、いじめんなよ?」


「皇軍は一切奴を受け付けぬ」


「…というわけで、みんなよろしく頼んだぞ」


「「「はい」」」

その後アリサは俺の後ろの席にすわった。まあありがちだな。

まあいうまでもなく俺の後ろには人が集まった。本当にゆっくり話せたのは昼休みの事だ。

「ねえ昭仁」


「ん?」


「案外バレないものだね。私の正体」


「ここにはお前の事知ってる奴なんて俺と御手洗いぐらいだよ」

そのとき、殴られた感じがし後頭部に激しい痛みが…

「いてぇぇ!!!」


「だから御手洗みたらいだっての!!もう飽きたんだけどこれ」


「サーセン…」

そのとき、なにか歌声が聞こえたので右をみてみたら…

金鵄(きんし輝く 日本の (はえある光 身にうけて…」


「あれなんの歌?」


「んー、俺に聞くな」


「貴様ァァ!!」

怒鳴り声が俺の耳を刺激する。

「女とばっかりイチャイチャしやがって!!!それでも日本男児か!!!」

っていってるけどこいつの場合愛国者とは違う気がする。

「エンジンの音~轟々と…」

また歌いながらどこかへ去っていった。

「軍田先輩って元気ね」


「元気すぎて困るぐらいな」

しかし今日の軍田はいつもより元気なかった。それは説教したり軍歌歌ったり鬼畜米英と言ったりはしているがいつもより勢いがないんだ。

俺はちょっと不思議に思った。中学生の頃から愛国とも右とも違うような右に傾いて切腹に至った軍田がいつもよりも妙に大人しい事に。まあ俺も後輩だ。今はあいつが切腹して留年したから同級生だが。

ちょっとは心配だ。

「ちょっと失礼」

俺は教室から出て軍田の後を追っかけた。あいつがあんな大人しいわけがないんだ。

十分うるさいけど。


軍田を追跡していたらいつのまにか屋上へ来てしまった。

「ん?貴様ァァ!!!!」


「げぇ!!」

まずい…バレた。

「…貴様、いつも女といるな?」


「あ…ああ…」

そのとき軍田が俺に泣き付いてきた。

「頼む!俺に女のひきつけかたについて教えてくれ!」


「…はい?女?」


「そうだぁ、おめえ今俺と最も仲いいだろ?」

いや、俺はお前からできるかぎり離れたい。

「頼む、いっつも女と一緒にいるお前なら頼れるかと思ったんだ」

いや、いっつも一緒にいるのはわけありだし…

「っで、誰がすきなんですか?」


「おお!乗ってくれるか!!いってやろう…ち…近くの中学に通ってる近衛いおりって女の子…」


「…へ?近衛いおり…?」


「そうだよ、なんかお前の名字と一緒なのは気に食わないけどあのかわいらしい笑顔、憎もうとも憎めないかわいらしい姿、元気で優しそうで…あああ俺の理想だ!」


「えええええええ!!!!!!」

ビックリだ!ビックリすぎる!

近衛いおりって俺の妹じゃないか!しかもあいつかわいいことは認めてやるが決して優しい奴じゃないし…ってか軍田!お前はロリコンか!

「どうだ?この子について知らんか?」


「…知るもしらないも…いおりって俺の妹なんですが…」


「へ?」

軍田の肌が急に白くなった。だが…

「妹だとぉぉぉ!?妹っていいよな俺もほしかったぞ!!」


「ええええええええ!!!?」

まずい、こいつはいろいろとまずい。

兄としていおりをこいつから守るべきか?

「ってもういないし…」


「あれぇ?近衛どうしたの?」

ん?と後ろを振り向くと中川美佳、軍田とかよりは数十倍マシだがやっぱあんまりかかわりたくない人物だ。…でもこいつなら軍田を止めれるかもしれないな…?

「ん?中川?いや大変な事になった」


「なにさ?あたしに言ってごらんよ?」


「俺の妹が軍田に狙われた」


「…マジで?あいつロリコンだったのかよ~キモ」

まあこんな反応をするのは目にみえていたが、こいつなら簡単に利用できそうだ。

なんか事の成り行きでアリサも守らねばならないらしいけどいおりまで守る対象になるとは…俺の精神がもつかもわからない。



ご意見、ご感想などお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ