五等分の金網~肉嫁~
「一番美味しい肉を焼いた女と結婚してやる」
適当な事を言ったのを後悔している。
まさか本気にするとはな。俺を取り合う五人の女がそれぞれ焼いた肉を食べていく。金網で焼いた肉か。うまそうだ!
「んっ!美味い!」
一味の効いた肉。
「これも美味い!」
二味(山椒と唐辛子)を振りまいた肉。
「こうきたか!美味い!」
酸味の効いた肉だ!
「たまらん!美味い!」
四味臭(漢方)の味つけ!?
「なんてチャレンジャーだお前は!美味い!」
五味(甘味塩味酸味苦味旨味)全ての味付けがされた肉。
「全部うめぇ!」
『『『『『結局どれが一番なの!?』』』』』
肉一枚で五人の中から一人花嫁を選べってのかよ……この肉は!?
「……無味?」
「そうじゃよ」
「き……近所のおじさん!?」
「味付けをしなければどんな高級な肉でも無味。あんたが肉。この五人の娘さんたちが調味料じゃ。ほれ。もう一枚食ってみぃ」
何か良いことを言ってる風だがちょっと何言ってるか分からないです。まぁ肉は食う。
「……美味い」
七味を振りかけた肉。こいつが一番うめーや!
「男は肉。女は調味料ちゅーことじゃ」
「……近所のおじさん」
俺は近所のおじさんと結婚した。
HAPPY END