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作者: 琉慧

 ひげの永久脱毛は、するべきか否か。


 連休のあいだというものはどうしても気が抜けてしまうものである。 とりわけ外出などの予定も立っていなければ身だしなみに気を遣う必要すらなく、髭などは好き勝手に生えっぱなしになるのが常だ。


 無論、人様に見せられる風貌でない事は確かであるけれども、鏡で己の面を眺める度に、存外おれは髭面も似合うんじゃなかろうかという陶酔とうすい的な錯覚が起きない事もなく、しかし仕事の前日にはやはりきちんと剃らないといけない。 これがまた妙に哀愁を覚えさせるのである。


 伸ばしに伸ばした髭は普段よりちょっと剃り辛く、けれども、髭を剃り終えて洗顔したのちに見る鏡に映った己の面を見てみると、やはりおれに髭面は似合わないと、不思議と確信する。 その確信と同時に、明日からまた一週間仕事を頑張ろうという気概が湧く。


 大袈裟かも知れないけれど、男の髭剃りというものは、一種の儀式みたようなものなのだとおれは思う。 髭剃りという行為によってだらしのない己と決別してみそぎを果たしているのだ。


 なるほど髭剃りの手間を減らせるのであれば本望であるけれども、その手間というものも、いざ手放してみれば中々どうして寂しいものだ。 だからおれは髭の永久脱毛などには一生手を掛けないでいようと心に決めている。


 人間じんかん万事ばんじ抑揚めりはりをつけるという事は存外に大事なのである。


以下のスレッドのとある投稿が情緒的だったので妄想を膨らませて書きました。


[髭の永久脱毛はマジでしておいたほうがいい]


82 :風吹けば名無し :2020/11/18(水) 13:18:10.50 ID:Xe9TJdP5a.net

連休の間に伸びたヒゲってなんかええやん

剃る時のあの寂しい感じもなんか儀式として良い

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