ネビル・ウォルツ
歓迎パーティーの騒動から数日が経った。今回あった騒動はすぐさま陛下立ち会いのもと王宮で虐めの検証が行われた。サラレイリーン公爵令嬢の兄がどんなスキル使って検証したかは口外されてないが、令嬢の身の潔白が証明された。そして殿下が婚約(仮)を自分の身勝手で勝手に公表した事や、主犯となって公爵令嬢を断罪をした事で王宮は大波乱だったらしい。
勿論、婚約(仮)は完全破談。
そもそもサラレイリーン公爵令嬢は、将来国のお妃にと他の貴族からも声が上がるほどの秀才だ。それが今回の騒動で完全に破談になった事で他貴族からの猛抗議が凄かった。勿論、殿下と同じく主犯だった取り巻き2人や今回の騒動の原因でもある男爵令嬢への批判は凄まじく、この件で殿下は王位継承を剥奪。元々公務をせず遊び呆け、学力も低下していた殿下に陛下も思うことがあったらしい。
取り巻き2人もサウザー家ベリッツ家の跡取りであったが殿下と同じく剥奪され遠い国へ留学する為に学園を去り、男爵令嬢は公爵家の令嬢に対し、虚偽による不敬でウィリアス家は爵位剥奪で平民落ちとなった。
「よ!サラレイリーン久しぶりだな」
「……お久しぶりでございます、ネビル・ウォルツ先生」
学園内でも滅多に生徒が来ることがない農業学の準備室。そこにサラレイリーンはいた。
「数日振りに学園に来たってのに色んな人に言い寄られて、大変そうだな」
あの騒動から数日。久しぶりに学園に登校したサラレイリーンだったが授業の合間合間に同級生や下級生、上級生達がパーティーやらお茶会のお誘いにクラスに押しかけていた。
「お休みを頂いてる間も家の方に縁談やパーティーなどのお誘いが来ていたので、お父様からも学園でもあるかもしれないと言われてましたが……流石にここまでとは思いませんでしたわ。思わずこちらに避難してきましたもの。」
準備室設置されている机とソファ。ソファに深く座りため息を吐くその顔は疲労が見れる。
「でも、以前は誰も言い寄ってくる人なんていなかったのに急に何故かしら?」サラレイリーン自身その理由が分かっておらず首を傾げる。
「あー、それはあれだ。歓迎パーティーの時の態度だ。ほら、紅茶でも飲め。」サラレイリーンの前に入れたての紅茶を置く。
「態度ですか?」
「あぁ、お前さんの兄さんに対するあのデレデレの態度がいつもと違いすぎてギャップにやられたのと、ガリオン学園が誇る秀才で身分も公爵だ。周りもゆくゆくは殿下の婚約者になってこの国を引っ張っていくと思ってたんだろう。それが婚約そのものが完全になくなったからな、我先にってことだろう。殿下達の剥奪の話よりもお前さんがいつ学園に戻ってくるかって話の方が話題に上がってたぞ」
「まぁ、そうなんです?ここまでお誘いが酷いだなんて……授業どころではないしお父様の言う取り引きこもろうかしら」
サイトの使い方が分からなくてどのくらいの方が読んでるか、全く分からない(´・ω・`)しくしく