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ゆるクエ  作者: おでん信用金庫
Season6 魔女、失格の章(ネロ編)
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96/114

#95 執行者・ネロ③[信頼こそ資本]

前回までのあらすじ


教会から逃げた

インダストレージ・表通り



カズ「はぁ・・・はぁ・・・追っ手は、来ていないようだな」


カズ(それにしても、何がどうなってやがるんだ。あいつは絶対にネロなのに、ネロじゃないと言い張る。ネロ自身も、あの司祭の男も・・・!)


カズ(詳しくは、この人に聞いてみないと分からない。だがどちらにせよ、この状況を招いたのは紛れもなく俺だ。俺の責任なんだ・・・!)


リーリカ(・・・)


リーリカ「あの、1つ聞いてもいいですか?」


カズ「はい、なんです?」


リーリカ「私は、いつまで目を閉じていればいいんですか?」


カズ「・・・えっ、もしかしてさっきからずっと目を閉じていたんですか?」


リーリカ「そうですよ。あなたがそう言ったんじゃないですか」


カズ「すみません。もう開けても大丈夫ですよ」


リーリカ「そうですか・・・それにしても、どうして目を閉じろだなんて?」


カズ「え。いや、確証はないんですが・・・さっきの男の目から嫌なものを感じたので」


リーリカ「嫌なもの、ですか?」


カズ「えぇ。まるであなたに危害を加えてしまいそうな、そんな感覚を・・・」


リーリカ「つまり・・・助けて、くれたんですか」


カズ「そうですね。そういうことになります」


リーリカ「どうして?」


カズ「え、どうして・・・って」


リーリカ「たしかさっき言っていましたね。私から聞きたいことが山ほどあると・・・だから助けたんですか?」


カズ「う~ん・・・」


カズ「それもそうだけど・・・そもそも、誰かを助けるのに理由なんていりますか?」


リーリカ(・・・!)


カズ「たしかに、俺はあなたから色々聞きたいことはある。ネロ・・・じゃなくてアリスのことも、あのブロイトとかいう男のことも。いかんせん状況が全く掴めていないからな・・・!」


カズ「でも、あなたが彼女らと無関係の人間だったとしても、俺は同じことをしていました。誰であろうと人の命を優先する・・・それってダメなことですか?」


リーリカ「・・・いいえ、バカなことを聞きました。いい人ですね、あなたは」


カズ「そんなこと、ないですよ」


リーリカ「あの、もう1つ聞いてもいいですか?」


カズ「はい」


リーリカ「あなたは、アリスちゃんの知り合いなんですよね?」


カズ「え、えぇ。そうですけど・・・」


リーリカ「あなたにとって、彼女はどんな存在ですか?」


カズ「え、どうしてそんなことを・・・」


リーリカ「大事なことです、答えてください」


カズ「・・・」


カズ「俺を支えてくれる・・・かけがえのない仲間です」


リーリカ(・・・!)


カズ「でも、俺はあいつのことを何も知らない。知らないから、俺はあいつを傷つけてしまった。ネロは・・・アリスは俺のことを、もう仲間と思ってないのかもしれ・・・」


リーリカ「いいえ、そんなことはありません」


カズ「・・・えっ?」


リーリカ「彼女はとても良い子です。仲間のことを心から大事にする、本当に優しい子なんです」


カズ「それは、そうかもしれないけど・・・」


リーリカ「あの子が仲間であるあなたに応えないということは、それはあの子が再び洗脳されてしまっているということ・・・」


カズ「再び洗脳・・・!?やはり、あいつは今洗脳されているんですか!?洗脳されている・・・俺のせいで!?」


リーリカ「焦らないで。あなたには私の知る全てを話します。あなたは信頼できる人だから」


カズ(信頼・・・)


カズ「俺が、信頼できる人間に見えますか?」


リーリカ「えぇ。だってあなた、いい人なんですもの」


カズ「なんでそんなこと・・・」


リーリカ「・・・どうやら、あなたは責任を感じすぎるタイプのようですね」


カズ「別に、そんなわけじゃ」


リーリカ「あなたは十分に信頼できる優しい人だと思っていますよ、私は。まぁ勘ですけど。でも、私の勘は120%で当たりますから、安心してください」


カズ「・・・そうですか」


リーリカ「自信を持って下さい。私はあなたを信頼している。そして、アリスちゃんを救える唯一の存在だと思っているんですから」


カズ「!」


リーリカ「アリスちゃんがあぁなったのは、あなたのせいじゃない。誰かに責任を押しつける子じゃありませんから。だから、あなたが責任を感じる必要はないんです」


リーリカ「あなたが今すべきことは、確証のない責任に怯えることではなく、大切な仲間を救い出すことなんです・・・!」


カズ「・・・!」


カズ(あぁ、分かってる。俺が、俺たちがネロを救うんだ・・・!)


カズ「・・・すみません。やっと、やるべきことが分かりました」


リーリカ「そう、よかった。ところで、最後にもう1つ聞いてもいい?」


カズ「なんでしょう?」


リーリカ「あなた、お名前は?」


カズ「あぁ、そういえば名乗ってませんでした。カズ。クロエ・カズです」


リーリカ「うん。私はリーリカ・センチメルト。よろしくね、カズさん」


カズ「はい、よろしくお願いします!」


信頼と信用は大事

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