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なぜ酒を飲むのか?
ある家で、父親が酒を飲んでいた。
その家の子どもが父親に訊ねた。
「ねえお父さん。お父さんはどうしてお酒を飲むの?」
「それはお酒が美味しいからだ」
「でも、お酒は体に悪いってみんな言っているよ?」
「体に悪くても、俺はお酒を飲むのが好きなんだ」
「けど、好きでも悪いなら止めなくちゃダメなんじゃないの?」
「確かに悪いことなら止めなくちゃダメだ。けど、お酒を飲むのは泥棒とかと違って、警察に捕まったりしないだろう?本当に悪いことなら、絶対にできないようにして止めなくちゃいけない。いくら『悪いことだ』と言われても、罰を受けたりしないのなら『良くないけどやっても良い』ってことなんだよ」
道徳教育だけで人の悪行を止めるのには無理がある。
犯罪や迷惑行為、その他問題行動の対策を本気で行うのであれば、実行犯を処罰して強制的に出来ないようにするしかない。
間違っても口頭で言って聞かせるだけで、全てをやり切ったと考えてはいけない。
行った者に何の処罰も課せられないのであれば、いくらその行為が犯罪だと主張しても無意味である。