表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/23

ある画家が語る

ある画家が、一つのキャンパスを一人の人に見せながら言った。


「このキャンパスには、まだ何も描かれていない真っ白なままだ。そうだな?」


そう言われて、見せられたその人は「はい」と答える。


返事を聞いた画家は黒い絵の具を使い、キャンパス全体を大雑把に塗りつぶしていく。


「今はこのキャンパスはどうなっている?」


「黒くなっています」


「黒くなっている。君は今そう言ったな?だが私は大雑把に塗っただけだ。まだ所々白い部分は残っている」


キャンパスを指しながら画家は続ける。


「このキャンパスはついさっきまで完全に真っ白だった。だが大部分が黒く染められたため、君は『黒くなった』と認識した。まだ白い部分が残っているにも関わらずだ。同様に人間は状況が大きく変わると、まだ変わっていない部分があるにも関わらず、全てが変わってしまったかの様に認識してしまう事がある。まだ味方がいるのに全てが敵になったと思ったり、残っている物があるのに全てを失ったと思ってしまったりだ」


「はい」


「だから本当に『全て』なのかを冷静に確認しなさい。それから、その様な人に会った時は『全て』ではない事を教えてあげなさい」


「はい!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ