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ハエによる食害
あるお菓子屋さんにショートケーキが一つ置かれていた。
ある日、店の中に一匹のハエが入り、ショートケーキの上にとまって僅かに舐めとった。
ハエが舐めとった量はケーキ全体の値段の一円分にも満たないが、ハエがとまったケーキを売る事ができる訳もなく、店側はケーキを丸々一つ処分した。
被害者の損失は、加害者が不正に得た利潤よりも必然的に多くなるのである。
加害者や第三者からは「一つ」あるいは「少し」に思えるかもしれないが、決してそのような事はない。
加害者側が奪った量が「一つくらい」「少しくらい」だからといって、決して許される事ではないのだ。