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私の二千二十三年のインクトーバー  作者: アメリカから来ました
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第六日:金

今日も彼は世界から耳を閉じる。彼はもう何回も乗った路線のホームで待ってる間にすぐ到着する報告も出発する報告もレールから離れてとの忠告も全部無視した。到着する電車に乗りたかったらそのホームに既にいるに決まってる。出発する電車を乗りたかったら彼の目の前に到着することを既に見たでしょう。そしてどんなに注意しても、本当に死にたいものは注意だけで止めるものでもない。つまり、それは全部彼にとって無意味なものだった。


会議の時も人の話も無視した。発表者の言葉はただ繰り返された講演スライドの情報。つまりあの人が何も言わなくても同じ情報を手に入れることができる。そして彼の同期や先輩たちの答えは全部何回も言い繰り返した歓談。


彼にとって誰が何を言ってもそれはただあの人の意見で妄想であの人の視点しか存在しない解釈だけだった。自分の環境と記憶とトラウマすらいないから、自分の特定の状況を解決できないと。その中の一つを持ってもしても、他人がくれるアドバイスはただ一般的な物しかなれないと。


もちろん、彼はそれを言葉で表現しなかった。だって、それは彼自身の意見と妄想と解釈なんだから。それでも彼は心の奥から願っていた。有象無象の声が聞こえなくなる事。だから彼が事故で聴力を失った時に、他人のビックリするほど喜んでいた。


もう何も聞こえなくなった。彼は自由だった。事故のせいで体が少し痛かったけど、彼の悲願が叶えた快楽がそれを乗り越えた。


それでも彼は他人の影響から逃げられなかった。


もう聞くことができなくなったけど、まだ見えた。他人の視線。他人との距離。他人の冷たさ。彼が何も聞こえなかったせいで目しか頼り、他人の全ての動きやボディランゲージから前より多いなことを彼に見せられた。彼に対する反発。彼に対する怨み。彼に対する恐れ。一回でも関係を結ばれなかった彼が味方がおらず、誰でもから自己中心的に見えた。


彼はもう世界から耳を閉じる必要がなかった。彼はもう何回も乗った路線のホームで待ってる間にすぐ到着する報告も出発する報告もレールから離れてとの忠告も聞こえなかった。それでも光っているサインと人の周りの動きで全ての周りを把握していた。


『まもなく、さん番線に特急〇〇百三十四号、東京行きが参ります。危ないですから黄色い線までお下がり下さい。列車は十五両です。まもなく、さん番線に特急〇〇百三十四号、東京行きがー』

「おおい、そこの君!黄色い線までお下がり下さい!お、おい!何をしてるの?ま、待って!レールの上にー」


*****


『今朝の近屯市こんとんしの映像です。通勤客が事故のせいで電車に乗れない五里霧中な群衆が見られました。午前八時半頃、一人の男性が電車に轢かれ、なくなりました。この男性はー』

「あぁ、あいつの願いを叶えてくれたのに。いつも自分に『雄弁は銀、沈黙は金』とブツブツ言うのに、ほんとの無音に包まれたら正気が保つことができなかったの?残念。自分は君におもしろーい物語を作れると思ったのに〜まあ、面白い死に方を見せたし、それで許すか?自分はあのサラリーマン意外に面白いおもちゃがあるから〜」


今日のテーマは「golden」です。「黄金色」に翻訳できるけど、「雄弁は銀、沈黙は金」は英語で「speech is silver, silence is golden」なので、サブタイトルでも「金」と翻訳しました。

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