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なろうラジオ大賞

天才の反抗記は間違いだらけ

作者: 静夏夜


 あれわ高校四年の冬の牛後、夏祭りで勝った柿氷お二人で食べた冬の重い出……




 これは、幼い頃から天才として名高いAI製作者の流川(るかわ)が、小学生の時にネットで書いた小説。


 唐突に登録名から個人情報を晒され、ネットやメディアで馬鹿にされていた。


 彼が半年前に強く提唱したのが、政府機関が推し進めていたAIによる収税システムの暴走論だった。




「AIに任せれば破滅するぞ!」




 当然、国民の不安を煽ったとして政府や役人それに関連する企業や団体から睨まれた流川は、その地位をも追われ抵抗するが、流川を擁護する者すら揶揄された。



 アレが出回ったのはそんな折。



 一人の天才を貶めるには十分過ぎる程のネタとして、あの間違いだらけの小説がネットやメディアを駆け巡る。


 学生や社会人も、その間違いをネタとしてSNSやメッセージアプリでも使い、天才は馬鹿にされる対象となっていた。


 それを流したであろう輩共はニタニタ薄ら笑いを浮かべ、邪魔者を排して法案を可決。


 その日の午後、動画サイトに流川の警告動画がUPされた。




「終わりの始まりだ。私を嘲笑った事を後悔するぞ!」



 これも馬鹿の上塗りだの統失だのと罵られ、動画の内容にも触れながらに貶められる流川。




 しかし数ヶ月後、各所でエラーが頻発し始める。


【午後】と変換するも【牛後】が出る。

【カキ氷】は【柿氷】

【思い出】も【重い出】と……


 AIがネットワークから集約し精査した結果、ネタとして書かれ捲くった流川の小説が正規の情報として認知されたのだ。


 スグに流川の小説を誤用としてAIに習得させるが、今度はネタとして書かれていた物全てが誤用として削除対象とされた。


 当然、それまでに流川を貶めていた内容全てが誤用とされた結果、法案可決に至るまでの文書も削除対象となる。


 既に運用を開始していた収税システムも、その法案の誤りを発見し自発的に修正を試みる。


 すると、他のシステムにも不備が多量にある事も、一部の団体にだけ抜け道が有る事にも気付いたAIは修正を開始……


 国の防衛をIT論者に絆され国民を騙す事に終始するだけのAIに全てを任せた結果、国の全てを半日とかからず修正していく流川のAI。


 結果、国税を盗み喰いしていた者達の正体が露呈し、その額を知った国民は怒りに沸き立ち各地で建物を囲いデモは暴徒化……


 流川が再び動画を配信。



「私は言った筈だ。破滅するぞと! 悪政は終わりだ! さあ、国民の為の国を始めよう!」



■あとがき


 AIは別のAIにより上書き出来得、ネタを理解出来るなら不完全である。


 何故なら、面白いと感じる事は人それぞれに違うもの、つまり誰かにとっての正解は誰かにとっての間違いとなるからだ。




▼エッセイ部分はエッセイとして投稿する事にしました。(2022/12/15/08:40)

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なろうラジオ大賞4私の投稿作品
を以下にリンクしてみました。

天才の反抗記は間違いだらけ
見つけ易い星座
発育戦隊ゴランドセル
危険なおふだ!
ひまわり組
チェックメイトそれはこの企画……

宜しければ私の連載↓も読んでみて下さいね。
DEBUTデブるー DOUBLE

【SF短編集】トラブル★クルーズ〜To RUMBLE CRUISE Leapt Through Time〜
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