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僕は海軍総司令官  作者: パイン
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13/29

反撃の手立て


もう何機が撃墜されただろうか。


敵の新型戦闘機との接触で攻撃隊はほぼ壊滅。


生き残った機も、満身創痍で一刻も早く母艦にたどり着かねばと必死にエンジンをうならせていた。


しかし、敵の戦闘機隊も艦攻隊を生きて返すわけがなかった・・・



ー彗星隊 隊長機ー


「こちら彗星一番機。誰か応答せよ!こちら彗星一番機。誰か応答せよ!!」


必死の呼びかけに応じる機はなく、周りを見渡しても、太平洋の青い空と海が広がっているだけだった。


しかし、真珠湾からあまたの戦場を生き抜いてきたエースは自分の母艦に帰るべく、最短距離で空母に近づいていた。


母艦や僚機に発見してもらうため、両翼からは赤いスモークを焚いている。


敵に見つかる可能性も高くなるが、その時は銃座に任せるしかない。


ザザザッ!!


突如、無線からノイズが走った。


耳を凝らしてよく聞くと。


「こちらザザッ 空母武蔵艦橋。貴機を電探で確認した。そのまま真っすぐ40キロ進んでくれ」


母艦からの通信であった。


自分は救われた。


そう思った矢先であった。


「機長!後方に敵機が2機!向かってきます!!」


それは、パイロットを絶望させるには十分すぎる知らせだった。


「あと40キロ耐えるんだ!弾が無くなるまで撃ちまくれ!」


後ろから機銃の発砲音が規則正しく聞こえてくる。


操縦桿を握る手には汗が流れ、エンジンが悲鳴をあげるほどにスロットルバーを押し倒していた。


後部機銃の奮戦むなしく、7ミリ弾が当たったぐらい敵機は落ちなかった。


距離が2キロほどに迫った時、敵が発砲した。


六つの銃口から弾が発射され、後部機銃手に突き刺さる。



後部銃座は血で紅く染まり、その機銃から弾が発射されることはなかった。


敵機が旋回し、真後ろについた。


こうなったら、機体の機動性に物を言わせ、前方についている機銃で格闘戦を挑むしかなかった。


次の瞬間。


敵機は爆発四散した。


慌てて振り返ると、機体にこれでもかというほど穴が空いた零戦が自慢の20mm機銃を敵機に叩き込みながら急降下していった。


敵機は一瞬の出来事に、理解が追いつかないまま太平洋に散って逝った。


そして、航空隊が大打撃を受けた今、戦艦大和を主軸とする戦艦群による艦隊決戦でハワイ沖の制海権を奪取しようとしていた・・・


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