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〜第2章〜異世界?

 (たすけて……たすけて……)

翌朝、ネーレは柳生より先に目が覚めた。

その前もかなり寝ていたことと空腹のせいだろう。

「なんだ、夢か。」

ネーレが呟くと、柳生も目を覚ました。

「よく寝られたか?ネーレ殿」

寝起きだというのにキリッとした表情で柳生は問いかけた。

そして軽く会話を交わしたところで、早速ミカ探しに出ることにした。

柳生の考えでは、まず生き物に会って心を交わしこの世界の状況とあわよくばミカを知らないかと聞くのが1番早いと話した。

柳生の持つ以心伝心の力は動物等にも通じるらしい。

とりあえず2人は歩き始めた。

枯れた地は歩けど歩けど地平線を見せ、食物は疎か水なども見当たらない。

所々乾きに乾いた木がポツポツと生えているくらいだった。

こんなところに生き物がいるわけないことは口に出さなくてもわかっていた。

2人は地獄を経験している為か、その枯れ地を歩くことや空腹なことになにも表情を変えなかった。

が、地獄と違うのはこの場での死に蘇ることがないこと。

「これもしかして、ずっと枯れ地なんですかね…」

突然問いかけたネーレ。

「少なくともこの世界で生きているものがいる限り何かしらの食料や水はあるはずだ」

と真っ直ぐ前を見つめ歩きながら柳生は答える。

登った陽が落ち始め、辺りが茜色に染まり始めた頃ネーレは小さな土の亀裂に足を取られた。

転んだネーレを見て今日の探索をやめようと提案した柳生だったが、ネーレは笑いながらそれを断った。

明らかに顔色が悪いネーレを座らせ柳生は提案を持ちかける。

「拙者は1時間後またここへ戻る

 その間で何か見えれば戻り次第共に進み、何もなければここで本日も火を焚こう」と。

当然ネーレも一緒に行くと断ったが、座らされてから立ち上がる力が出なかった。

「ネーレ殿、ここは地獄とは違う」

そう言うと柳生はまた歩み始めた。

「柳生さん、まだあんなに体力が…?」

5分もしないうちに柳生は見えなくなっていた。

それから三十分はたったであろうかという頃、柳生が歩いて行った逆から、すなわち来た道から一つの影がこちらへ近づいていた。

柳生でないことを確信していたネーレは少々警戒するが、体力的にそれどころではない。

霞んだ視界の片隅に映ったのは1人の少女であった。

少女がネーレの元に着く頃にはネーレは気を失っていた。

そして少女はネーレを見下ろすようにしゃがみ込みボソッと呟いた。

「先導者様……」と。

第二章開幕!

新しい冒険がネーレ達を待つ!

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