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最終章 普通

大学二年になった。


履修登録にも慣れて、

キャンパスを歩くときに迷うこともなくなった。


バイトも変えた。

前より少しだけ時給がいい。

理由は特にない。


友達とは、相変わらずくだらない話をする。

就活はまだ先だとか、

この授業は楽だとか。


誰も、変わったと思っていない。


自分でも、

大きく変わった自覚はなかった。


ただ、判断が早くなった。


深く考える前に、

「そういうものだ」と思うようになった。


違和感を感じても、

理由を探さない。


探さなければ、

答えも出ない。


ニュースで、似たような事件を見ることはある。

でも、具体的な場所や状況が違えば、

すぐに関係ないものとして処理できる。


あのアカウントは、いつの間にか消えていた。

気づいたときには、

もう遡れなかった。


消えたことに、安心した。

同時に、

どこかで納得もしていた。


そういうものだ。


あの日から、

何かを決めるときに、

少しだけ自分を信じなくなった。


でも、それで困ることはなかった。


社会は、

そういう人間でも

普通に受け入れてくれる。


特別な罰も、

特別な救いもない。


あるのは、

続いていく日常だけだ。


講義を受けて、

バイトをして、

夜にスマホを見る。


通知は、何もない。


それでも、

生活は問題なく回っている。


きっと、誰にも気づかれない。

この作品には、分かりやすい悪役も、救いのある結末もありません。


「もし自分だったらどうしただろう」と考えたとき、

胸を張って違うと言えない選択だけを積み重ねています。


読後に不快感やモヤモヤが残るかもしれませんが、

それも含めて、現実に近い形だと思っています。


合わないと感じた方は、無理に読まなくて大丈夫です。

それでも最後まで読んでくださった方には、感謝します。

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