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8. 王都帰還

今回の調査では、当初の予定を変更して、神殿や礼拝所の跡地の調査は後回しにして、王妃墓と王墓の調査のみとした。古代魔術の研究という観点からすると、神殿跡がやはり一番興味深いのだが。初日にあんなことがあっては全体の予定を変更せざるを得なかった。


遺跡で見つけた呪術がかかっていそうな宝具を馬車に詰め込む。宿屋の女将さんも手伝ってくれた。


「お世話になりました。まだ神殿の跡地の調査が終わっていないので、また来ます。」


「今度は無理するんじゃないよ。」


我々が初日に帰ってこなかったことが、相当女将さんを心配させてしまったようだ。


それにしても、あの遺跡に閉じ込められた日以降カイは、私にべったりとくっついている。これじゃあ王都に戻って、他の魔導士のみんなも驚くだろうな。


帰還後は、王墓、王妃墓から見つかった宝具の術式調査を行った。初めてみる術式ばかりで、とても面白い。今回調査しているメッツァ古代遺跡は、かなり当たりだ。


仕事の傍ら、我々が番であることもすぐに国に届け出て、同棲も始めた。一緒に暮らし始めると、カイはとてもやさしくて、家事も色々こなしてくれる。特に料理が上手で、私を毎日餌付けしてくる。


あとは婚姻届けを出すだけだ。ある日ステーキハウスのディナーに誘われた。


「ステーキハウスなんて何年振りかしら。」


「ふふ。犬族は肉が好きだろ?」


「うん、とっても楽しみ!!」


うれしくて尻尾をぶんぶんふった。

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