表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】婚約者の王子より、冴えないチェリストに恋した公爵令嬢  作者: 大井町 鶴(おおいまち つる)
◆第7章 新しい道は

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/205

幸せな気持ち

皆さま、おはようございます&こんにちは&こんばんわ。

いつも読んで頂きましてありがとうございます*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*


3/14(金)の21時過ぎに短編『遭難したら記憶喪失になっていましたの。どうやら私はリーセロット姫らしいですわ?』をUPいたします。遭難した姫はとある領主様に助け出されるのですが、姫には記憶がない........そんなところから話は始まります。ぜひとも、チェックしてみてくださいませ(o_ _)o

アードルフはニンマリとしていた。


今は音楽院から帰る馬車の中だった。


今日、音楽院から帰る時にルイーズから言われたのだ。


『私、アードルフときちんと向き合ってみようと思うの』


その言葉を聞いて、心から嬉しく思った。


(レウルスとイザベラ夫人の関係を匂わせてみようかと思っていたが、その必要もなかったようだ)


演奏旅行から帰って来たレウルスは、音楽家として成功するために社交に力を入れ始めたらしいと、噂になっていた。


この前、ルイーズはそんな彼と授業内のカルテット演奏で互いの意見がぶつかり合ったようで、カルテットのメンバーから抜けたと言う。


あの2人が意見でぶつかって不仲になるなど珍しいことだったが、このところ、レウルスが路線を変えたことで亀裂が入ったのかもしれないと思った。


「いいぞ、これこそ運命だろう」


自分が動くまでもなく自然とルイーズが自分の元へと寄り添ってきたのだ。


(いい気分だ。ルイーズとのデートになにを着よう?)


ルイーズに本当の恋人になると言われて、さっそく明日、街でのデートを取り付けたのだった。


(ドレスを買ってあげようか、それともアクセサリーでもプレゼントしようか…)


あれこれ案が浮かんできて楽しくなる。


アードルフは久しぶりの恋に歓喜していた。浮かれてすぐにローレンスたちにも本当の恋人になると伝えてしまった。


(幸せで怖いぐらいだ)


トリア王や王弟である父にもそのうち、正式にルイーズを紹介せねばとまで考えていた。


とにかく嬉しくて仕方がないアードルフだった。


………一方、ルイーズは音楽院から帰る馬車の中で今さっきアードルフに伝えた言葉について考えていた。


(これで良かったはず)


アードルフは最初から自分の力になってくれたし、音楽についても良きアドバイザーだった。それに、彼はトリア王の弟を父に持つ血筋だ。側室の子どもといっても、虐げられることなく大事にされていてトリア王とも仲が良い。


(公爵令嬢の私に合う相手だと言えるわ……)


頭ではそう考えているのに、晴れ晴れしい気持ちになれなかった。


アードルフとの仲を深めようと考えたのは、どうしてもレウルスが関係している。


突き放されるような言葉を言われなければ、アードルフと本当の恋人にはならなかったかもしれない。


(でも、レウルスに言われた言葉はあまりにも............あまりにも独りよがりで自分のことしか考えていない言葉だったわ)


自分が真剣に音楽に向き合うように、ルイーズにも何事も無かったように改めて求めるなんて、無遠慮としか思えなかった。


だから、アードルフに“あなたときちんと向き合おうと思う”と伝えた。彼は分かりやすく喜んでいた。


そのままキスをしてこようとするから、慌てて止めたぐらいだ。


(アードルフっていい人よね……)


アードルフは、レウルスと同い年だが素直で少年ぽさが残る人だなと思う。自分に正直なのだろう。


(付き合うのに裏表ないのはいいことだわ)


自分に正直に気持ちを打ち明けてくれるのはいい。かつてヘンリーの気持ちを理解するのに苦労したから分かりやすいのはとても良かった。


(私、アードルフとなら幸せになれるのかな...........)


前向きに考えると、明日のアードルフとのデートが少し楽しみになってきた。


侍女のジーナを含めた屋敷の者たちはアードルフと恋人のフリをしていた件は知らないから、なぜ、まだアードルフがルイーズにドレスやアクセサリーのプレゼントの1つさえ贈らないのだろうと、ヤキモキしていた。アードルフが気を使って、プレゼントをしようと言ってくれたことはあるが、ルイーズが断っていた。


(明日のデートはショッピングでもしようかしら。自分で買った物をアードルフからのプレゼントだと言て見せれば、皆も安心するでしょう)


ヘンリーからプレゼントをもらったことはあるが、従者任せのプレゼントであったので、もらっても嬉しいという気持ちはあまり起きなかった。そんなこともあって、男性からのプレゼントはあまり期待していない。よっぽど自分で自由に購入した方が良いと思っていた。


「明日は、このワンピースにしましょう」


明日のデートで着る服は、ふんわりとしたピンクのワンピースを選んだ。優しいピンクの色味がデートの気分を盛り上げてくれる。


…………翌日、デートの時間になると、アードルフが張り切って馬車で迎えに来てくれた。


「おはようルイーズ。今日は一段とキレイだ」

「ありがとう。あなたもとてもステキよ」


現れたアードルフはめかし込んでいた。いつもはバイオリンの練習をしてからお茶などに出掛けるのが定石であったから、服装はいつもラフだった。練習がないデートは初めてだった。


アードルフはルイーズの手を取ると、紳士らしく馬車へルイーズを乗せる。洗練された動きはさすがだと感じた。


「今日は、ルイーズになにかプレゼントをしたいんだ。きちんと恋人になった記念にね」

「.........いきなりそんな気を使わなくても」

「そういうわけにいかない。世間ではもう僕たちはとっくに恋人同士だと認識されているのに、なにもプレゼントを贈っていないなんてあり得ないよ」


ちょうど買い物はしたいと思っていたが、アードルフはプレゼントしてくれる気満々だった。


アードルフが張り切っているのには、先日、ついにヘンリーとの婚約がきちんと解消されたのもあるのだろうと思われた。まわりからもアードルフたちは恋人として認識されるようにはなっていたが、ヘンリーとの関係がきちんと清算されないうちは、まわりも気を使っていたっぽい。


(今頃、メッツォでは殿下とリリアン様の結婚で沸いているのだろうな。なんだかんだ国同士が抱える問題はあるけれど、めでたい話で関係は良好に向かうのでしょうね)


ルイーズには慰謝料ではないが、国の負担で3年間の留学期間を認められたのだった。引き続き、トリアとの友好を深めて欲しいとのことだ。


そんなこともあって、アードルフはなにも気にせずルイーズと仲を深めることができる。ルイーズも国同士の意向にも沿う自分の選択は正しかったと思うようにしたのだった。

お互いに思惑がたくさん


もし、作品が「いいな」&「気になる」と感じていただけましたら、

本文下の【ブックマーク】と【☆評価ボタン】をぜひ、ポチッとお願いいたします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾

そっと寄せていただける感想も、とても励みになっております( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )


※更新は毎日19時20分頃更新しています。

引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです٩(´꒳)۶

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ