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アキハバラの片隅 懐古趣味者のオモイ  作者: 有馬佐々
ーージュウニーー
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 九月に入った途端、突然大雨警報が出て、カントウは全体的に雨が降っていた。

そのせいでアキハバラも閑散としていた。

そして、萌香は今日、ろりぃたいむへやってくることはなく、そのまま姿を晦ましたのだ。

今まで通りメッセージカードがあったので皆はまた誘拐事件だ、と思ったのだが、ジュンだけは違うとわかっていた。

 何か適当な文章が書かれているだけだろうと思ったが、念のため、ジュンはメッセージカードを確認した。


 ――ヘンナトケイ、イラナイ、カナ?――

 

 カタカナで読みづらかったのだが、理解したジュンはこれはちょっと……、とカードを片手にひどく動揺し始めた。

 直ぐに時計の位置を確認する。時計はウエノのホテルにあるようだった。

少し調べてそこがラブホテルであることを知りジュンは唇を噛んで悔しさを味わった。

 完全に犯人を見誤っていた。

時計にGPSが付いている事なんて相手にはただの工作でしかなかったのだ。


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