自業自得
掲載日:2023/08/13
嫌な事があった。
何気なしに地面を掘る。
止まらなくなった。
掘ってると落ち着く。
嫌な気持ちにもならない。
その内周りの人が心配してか声をかけてきた。だけど俺はただひたすら穴を掘り続けた。
声をかける人が減り、俺の周りをただ通り過ぎる。
不意に顔を上げると去った奴らの背中が見えた。
楽しそうに笑いながら、前に進んでいく。
また嫌な気持ちになった。
穴を再び掘り始める。
ある日大きな音がして、穴が一気に広がって、俺は真っ逆様に落ちた。
体を起こして見上げると、高い天井に小さい穴があって、ぽっかり浮かぶ月が見えた。
とたん、寂しくなって気がついたら、俺は泣き叫んでいた。
もう誰も俺を不快にしないのに。
俺はただ一人で嬉しいはずなのに。
俺は狂った様に泣き叫んだ。




