子供たち
遭難していた子供たちは一つの部屋で生活しているようだったが、全員がそこにそろっているわけではなかったようだ。子供は全部で6人いるのだが部屋にいるのは3人だけだった。ウノくんが言うには部屋にいない3人の内、一人は行方が分かっておらず、残りの二人は食料調達などに出ているようだった。
子供たちが過ごしていた部屋は常に青く発光する植物に囲まれていたせいか、白熱電球のようなLEDライトのあかりで安らげる部屋になっていた。
残りの子供たちの内、一番幼いセイスくんとシンフちゃん、そして年長だが保護者替わりのウノ君は留守番をしていたらしい。管理棟のモニターに俺たちが移りこんだのを見てここまで来たらしい。のこりのドスくんとトレースくんは食べ物を調達に言っているらしい。一応ここは温室だから食べられる植物も、本当に微量ながら生えているらしいのだ。
「食料調達にいった二人がそろそろ帰ってくるはずです。それで、ジーバさんについてなのですが……、二人が帰ってきたときに驚かれるといけないのでちょっと別の部屋で待っていてもらうのがいいかと思います」
「いえばそうしてくれると思うぞ」
「そうですか。あの方は本当に宇宙人みたいな感じですよね。何者なんでしょうね」
「さぁ、俺も君たちを助けに来る前になぜか船に乗っていただけだから、本当によくわからないんだよ。まぁ悪い奴じゃなさそうだし、追い出すのもかわいそうかなって思っているんだよね」
「……なんにせよ藤島さんが来てくれて本当に良かったです。行方不明のクワトロを探すのに、僕達だけじゃどうしようもできなかったんです」
「二人が帰ってきたらその辺の話も詳しく聞かせてくれないか?」
「もちろんです、是非お願いします!」
ウノくんは元気よく頭を下げた。




