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灰色の森  作者: 五月雨
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閑話休題7 女神アウラの休息

 待っている。

 待っている。あの子を。

 待っている。あの子を。たったひとりの友達を。

 待っている。あの子を。たったひとりの友達を。でも。

 待っている。あの子を。一人しかいない友達を。でも、もう限界。


(…ごめんなさいエア……わたしは、あなたを護れ…ない……)


 足りなかった。届かなかった。あの子が充分強くなるには。

 わたしは眠りに就く。あの子の居場所を失くさないために。

 きっと大丈夫。あの子の先祖が刻んだ、この記憶さえあれば。

 待っている。あの子を。たったひとりの友達を。

 待っている。あの子を。

 待っている。

 ずっと。

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