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俺は脳筋じゃねぇ!〜辺境群雄・オストベルゲン立志伝〜   作者: 丸一
0章 人生把握編〜やだ。我が家って脳筋蛮族なの?〜
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教育開始 簡単な国と領土の歴史(後)

思った以上にサクサク進んでしまったので投稿します。もう一話行けるかな?

 話が再開され、現在の帝国とオストベルゲン家の說明が続く。所々で疑問があった時はすぐさまオトワットに質問し、アドルフはこの国の知識を蓄えていく。


 「先代様には並々ならぬ御恩を受け〜〜あの方に拾われなければ野垂れ死にを〜〜まさに適材適所を〜〜」


オトワットを引き立て、重用した先代当主の話は感情がこもり、力が入っていたので話半分で聞いていたが。


 「失礼しました。どうも、先代様のことになると気が高ぶりましてな。では、現在のお話になります。」


 「よろしく。」


 「では〜〜」


 長々と先代への恩を語ったオトワットは帝国とオストベルゲン家の現状を語る。


 「現皇帝は13代皇帝のアンドリュー・アーノルド・オーガスト・エウロペ陛下となり……」


 (ドイツ語圏じゃないのかよ!アドルフもカールもアデーレもドイツ語圏じゃん。)


 思わず声が出そうになったアドルフは頭の中で思いっきりツッコミを入れると、手を上げて質問した。


 「陛下と僕達の名前って響きが違うね。」


 「ああ、そうでしたな。後で説明しますので。お待ちください。」


 「はーい。」


 「では、改めまして現皇帝・アンドリュー陛下は〜〜」


 どうやら今の皇帝はオトワットより少し年上の50歳半ばの男性で、若い頃は自ら軍を率いて遠征したり、宮殿を改築したり、税率を見直すなど精力的に活動した皇帝だった。


 「だった?」


 「恐れ多い話ではありますが、10年ほど前、唯一の王子を病気で失ってから、気が抜けたようになりまして。仕事はなさるのですが。」


 ふーん。と、続きを促すアドルフと、本題に戻り話を進めるオトワット。


 「陛下はその後も腑抜けはしないまでも、精力的とは程遠い活動を続けつつも、跡継ぎのために子を作ろうとしました。ですが、王子はおろか、姫すら出来ず。」


 あれ?このパターンって。寒気を感じたアドルフは口を開いた。


 「つまり、跡継ぎがいないの?」


 「いえ、実は亡くなられた王子の上に、姫がおられました。侯爵家に嫁がれ、御子を生まれになられました。その子。つまり孫を皇太孫として指名されました。」


 ほっ。と、息を吐いたアドルフ。跡継ぎ不明で内乱とか勘弁してくれ。


 「帝国は安定しておますが、我がオストベルゲン家は大変申し訳無いですが、先行き不安でございます。実は……」


 胃を擦るオトワット。顔も青くなってるのを見ると本当に不味いようだ。





 オトワットの本日の授業が終わり。ベッドに横になったアドルフ。その様子は幼子と言うより、ノルマでくたびれた営業マンのようだった。


 (収入の減少。人口の増加。インフラの未発達。魔獣の発生。………負債多すぎる。)


 オトワットの話を聞いて、愕然としたものだ。


 「税収が先代様の頃が10とすれば、現在は6割。このままだとアドルフ様が家督を継がれる頃は3割よりマシになりそうです。」


 理由を尋ねると、収穫減→たくさん植える→人手が足りないのでたくさん産ませる→収穫量は増えるが消費も増える→更に植える→土地が痩せる→収穫減→たくさん……


 「なんでやねん……」


 アドルフは思わず日本語をつぶやき、天を仰いだ。


 「悪循環の理由としては、知識層が少なく、他から来ない。その指導をする内政官も少ないので監視や修正が間に合わず。」


 さらに魔獣や侵攻を防ぐための戦費で徴収されたり、人手を徴用によって更に安定しない。悪循環になっていた。


 「よく不満が出ないね。」


 「良くも悪くも単純で考え無しですからな。それにカール様も倹約され、私財を削って対応されてます。また、内政官の不足は先代様の頃は余るほどでしたが、その息子たちが武官になりましてな。」


 土地柄で脳筋でも増える特色でもあるのかな?うーん。

 

 アドルフは将来の不安で胃を痛めつつ、疲れで寝てしまった。


箇条書きで内容をば、

・現在の皇帝は若い頃は精力的だったが、現在は凡庸。

・ドイツ圏?フランス圏?いえ、本土は英語圏です。本土以外が土着の言葉を使った姓名に。

・収穫減ったぜ。もっと植えようぜ。(土地痩せる。)

・人手が足りないぜ。子供もっと作ろうぜ。(人だけ増える)

・ゆるやかーに、国力(オストベルゲン家)が衰退中。アドルフが継いだら記録上最盛期の3割しか収入がないぜ。

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