表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺は脳筋じゃねぇ!〜辺境群雄・オストベルゲン立志伝〜   作者: 丸一
1章 領主見習編〜やべぇ。破産する前に改善させないと。
14/16

道は悪く、体は重く。

古いプロットとはいえ、話がずれてきてるぞ?修正すべきか。流れに乗るべきか。どちらが面白いか。

 

 数日前に父親を熱意で口説き落としたアドルフは、カタガタと疲れが残った体を荷馬車に揺られ目的地に向かっていた。


 (やっぱり使うのは、考えようかな。言霊は。)


 申し訳程度に整備された道に、乗り心地の良くない荷馬車にグッタリとしたアドルフは自分の能力の一つ『言霊』を父親に使った反応で疲弊していた。

 アドルフは『暴発事件』のあとで、いくつかの候補から3つを選び、重点的に鍛え始めた。その一つが『言霊』。対象の文字とイメージを言葉や思念に混ぜて使う。……という感覚で術を使うと発動する。

 『治癒』と願い唱えれば、治癒力が上がり、『熱意』と願い唱えれば言葉や態度の熱意が上がる。万能に見えるが、キチンとしたイメージと言葉の意味を持たないと、消費だけする能力で成長途中であり、対象によっては数日以上の反動を受ける。能力・年齢等で格上のカールに使ったアドルフは数日間ぐったりとしたままだ。


 (応用は利くし、爆発力も小回りも利くけど、色々と消費が激しい。特に相手に作用するやつだと相手次第で反動や疲労がすごいや。知ってる人間に使うと、心理的負担もあるから。)


 ウップ。と、疲れが取れない体が文句を言うが、泣き言を言わずに荷馬車に揺られ続けていた。今のアドルフは多少頑丈な5歳児でしかない。


 「若様。日暮れまでには到着します。本当に大丈夫ですか?」


 そんなアドルフの護衛と補佐を買って出たのは、筋肉三馬鹿のベルン、バルド、バルド改め、バルドル。こちらも事件の一件で何かあったのかベルンは数少ない資料を読み漁り勉強を重ねていた。

 今では「誰だてめぇ?」というレベルで変化。いや、進化していた。2年ほど前にマッスルポーズをしていた脳筋は何処に行ったのやら。でも、マッスルは変わらない。

 バルドと元・バルド(バルドル)も筋肉賛美・突撃バンザイから多少はマシになったが、それでも武力に振り切りかけている。名前も紛らわしいからアドルフが変えたのだが、ただクジを引くのにあんな力はいらんだろう。

 

 (変わった方はバンザイしてたが、あれか?昔の日本の偏諱へんきみたいなもんかな?)


 「あー、気にしなくていいよ。すこし疲れただけ。」


 正直、体は重いし、頭は回らないし、話すのも面倒な状態であったが体の不調が大きいと分かってしまえば、呼び戻されて話はなかったことになるか。延期される。予想ではあるが、まず間違いないだろう。

 

 「ホント、気にしなくていいから。」


 到着まで体調を気にするベルンに適当に対応しつつ、予定より遅れて目的地である村に到着した。日は沈み、周りは暗くなっているが領主の息子がやってくる。そのために村民は篝火を用意して出迎えた。


 「ん。ご苦労。今日は遅い。明日にしよう。」


 と、アドルフは解散の命令を下し、自分は用意された家に向かい、食事も取らずに寝床に潜り込んだ。

次回は14日前後になると思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ