表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/138

第2話[強者]

「どうしてだ。」

「どうして私の為にそこまでする。」

「私はただの殺人鬼だぞ。」


真奈の額に冷や汗が垂れる。

溢れ出る血。

意識が朦朧としてきた。

それでも伝えなきゃいけない。

彼女の為にも、そして魔法少女の力を必要としている人達の為にも…。


「あなたには多くの人を救う力がある。」

「だから、生きて。」

「生きて罪を償って。」

「友達が欲しいのなら私がなってあげる。」

「だから一緒に…。」


気を失い倒れる真奈。

真奈のパートナーの妖精が、あたふたする中、狂美はカカに真奈の治療を頼んだ。

真奈の手を握りしめる静香。

真奈を心配しつつ、静香は狂美に話しかけた。


「私も、狂美ちゃんの友達になりたい。」


「なっ、私はお前を殺そうとしたんだぞ。」

「そんな奴と友達になりたい何て…、そんな…。」


戸惑う狂美に静香は笑顔を向けた。


「忘れちゃったよ。」

「私、鳥頭だからすぐ忘れちゃうんだ。」


静香の嘘に狂美は彼女の強さを知る。

そして、これからは人の為に魔法少女の力を使う事を決意した。


この一件から数日後のある日。

静香の呼び出しで真奈と狂美は回転寿司に来ていた。

紹介したい人が居るからと来てみたのだが…。


「おい、あれって…。」


「うん、魔法少女だよね。」


周りの人間に姿を見られない様、存在感を消しているんだろうけど、魔法少女の真奈と狂美には、華のパートナーの妖精がバッチリと見えていた。

当然、華も二人と同じ反応を見せる。


「ごめん静香、二人とちょっと話しをして来ていい?」


「うん、いいけど…、もしかして知り合い?」


「あはは、まあ、そんな所。」


そう言うと華は二人を人気の無い所へと連れ込んだ。


「あのさあんた達、魔法少女ならその…、魔獣を殺してたりするわよね?」


「魔獣じゃ無く人だ馬鹿。」


狂美の言葉に華は眉間にシワを寄せた。


「ハル達が人間?」

「ふざけないでよ。」

「あいつらは魔獣よ。」

「人間なんかじゃない。」


そう、あいつらは人間何かじゃ無い。

人に地獄の様な苦しみを与え、奴らはそれを笑う。

人の苦しむ顔、悲しむ顔、それらが奴らの好物何だ。

そんな奴ら、人間何かじゃ無い。

そんな事を考えている華に狂美は言う。

「人間だよ」と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ