最終話[?]
彼女は首を横に振り応える。
「すごく身勝手な事だけど…。」
そう言って彼女は語った。
過去に犯した罪を…。
私は彼女の覚悟と想いに応えるべく、なるべく痛みを与えない様に、彼女を殺した。
今までで、一番気分が悪い殺し…。
安らかな表情で眠る彼女を見つめながら、私は呟く。
「私の手は、どれだけ赤く染まっているんだろうね。」
後悔、しているのだろう。
何に対しても無関心だった私が、後悔を…。
後二人か…。
公園内の魔法少女達の遺体を凍らせて、自宅の一室に保管する。
そして、私は残りの魔法少女達を殺しに、日夜歩き回った。
数日後、六人目の魔法少女を殺す。
殺された時、私に何かを言っていたが、覚えていない。
ただ、コイツが悪なので、深く考える必要はないだろう。
更に数日後、最後の魔法少女を殺した。
彼女は強かった。
何回か体に穴をあけられた。
それでも、私は強く、彼女は敵では無かった。
内臓を生きたまま取り出し、彼女はそれを笑いながら見つめ、絶命した。
やった。
全ての魔法少女を手にかけた。
膨大な魔力が私を覆う。
リリが何かを言っている。
何て言ってるのだろうか?
「もっと、人を殺せって?」
「可奈、何を言ってるのよ。」
「正気に戻りなさいよ。」
そうかぁ、妖精は人を殺させる為に現れたんだもんね。
もっと、殺さないとねぇ。
笑いが止まらない。
夜の街を血塗れの姿で、私は笑いながら、歩いて自宅へ帰る。
血の海を作りながら。
自宅へ帰り、リビングに向かうと変な生き物達が殺されにやって来る。
ニャーニャー、ワンワンと五月蝿い。
私から殺して、僕から殺してと主張しているのだろうか?
なら早く殺してあげないとねぇ。
「駄目。」
リリが私の前に立ちはだかる。
必死になって、自分を殺してくれと訴えてくるリリに笑いが止まらない。
なんだぁ、リリも死にたかったんだ。
ごめんね、気付いてあげられなくて。
安心して、今、殺してあげるから。
そんな時だった。




