表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/138

第3話[無関心]

どういう原理か知らないが、奴は殺した魔法少女の力を得ている。

確かに、真奈と力を合わせた所で、今のアイツに勝てる気がしない。

それどころか、避けるので精一杯で、いつ殺されても可笑しくない。

そんな中、もう一人、魔法少女が現れた。


「真奈ちゃんを連れて逃げて。」


彼女はそう叫び、私はそれに頷き、真奈を抱えて、この場から逃げた。

遠くへ、もっと遠くへ逃げないと。

助けに来てくれた魔法少女がいつ殺されても可笑しくない。

この状況に焦り、私は息を切らしながら走った。

だが、真奈が暴れ、私の手から離れ、地面に落ち、そして立ち上がる。


「桃香ちゃんが、桃香ちゃんがアリスちゃんに殺されちゃう。」


走って桃香を助けに向かう真奈の手を、私は強く握った。


「離してよ。」


離さない。

絶対にこの手を離さない。


「離してよ、可奈ちゃん。」


こんな時に私は…。

私は手に力を入れ、真奈の体を引き寄せた。

そして、私は彼女の目を見つめた。


「一つだけ、あの子を救う方法があるわ。」


ただ、それには真奈の協力が必要で、彼女のこれまでの行動を否定する事となる。


「あの、魔獣と化した魔法少女を殺さなければならない。」

「それでもいいの?」


「それしか桃香ちゃんを救う方法が無いのなら、私はやるよ。」


決意に満ちた真奈の目を見て、私は彼女の手を離した。

そして、作戦を話す。


「ねえ、本気であの化け物と戦う気?」


走って桃香を助けに向かう真奈の背中を見つめ、私は頷いた。

まるで恋愛漫画の主人公になった気分だ。

好きな相手に名前で呼ばれる。

たったそれだけで、私は命を賭けようとしているのだから。

でも、少し妬けちゃうなぁ。

自分の信念まで曲げて桃香って子を助けようとしている。

ホント、妬けちゃう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ