第3話[無関心]
毎日が退屈だった。
何に対しても感心を持てず、私は毎日を過ごして来た。
私は壊れているのだろうか、周りに人気があるものを一通り試してみたが、何も感じなかった。
そのお陰か、私の成績は学年でトップだった。
別にトップだからといって、何かが変わる訳じゃない。
お母さんは褒めてくれる。
晩ご飯は好きな物にしてくれた。
お父さんも褒めてくれる。
ご褒美に好きな物を買ってくれると言ってくれた。
ただそれだけなのだ。
一見普通の家族の様に思われがちだが、そうじゃない。
分かりやすく言うなら、家族ごっこをしているのが相応しい。
彼らの言葉には心がこもっていないのだ。
恐らく、私の家族はお互いを愛してなどいないだろう。
勿論、私も愛されていない。
別にお父さんが不倫をした訳でも、お母さんがお金使い荒い訳でも無いのに、お互いに愛し合ってはいない。
決まった会話以外は一切話しをしない。
私達家族三人は無感心なのだ。
そんなある日の事、私は学校の三階からグラウンドを眺め、考える。
もし、私が自殺をすればどうなるのだろうか?
お父さんもお母さんも悲しんでくれるのだろうか?
ふと、そんな事を考えてしまった。
「フフフ、そんな事、ある訳無いわね。」
二人は涙を流し、悲しんだ振りをするだろう。
涙をながし、葬式を済ませる。
そして翌日には何て事の無い日常が始まる。
きっと、そんな所だ。
ただ、そうだとしても、万が一の可能性があるとしたなら…。
両親が本気で私の事を思っていたとしたなら…。
私は好奇心からか、三階から飛び降りる事にする。




