表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/138

第3話[無関心]

毎日が退屈だった。

何に対しても感心を持てず、私は毎日を過ごして来た。

私は壊れているのだろうか、周りに人気があるものを一通り試してみたが、何も感じなかった。

そのお陰か、私の成績は学年でトップだった。

別にトップだからといって、何かが変わる訳じゃない。

お母さんは褒めてくれる。

晩ご飯は好きな物にしてくれた。

お父さんも褒めてくれる。

ご褒美に好きな物を買ってくれると言ってくれた。

ただそれだけなのだ。

一見普通の家族の様に思われがちだが、そうじゃない。

分かりやすく言うなら、家族ごっこをしているのが相応しい。

彼らの言葉には心がこもっていないのだ。

恐らく、私の家族はお互いを愛してなどいないだろう。

勿論、私も愛されていない。

別にお父さんが不倫をした訳でも、お母さんがお金使い荒い訳でも無いのに、お互いに愛し合ってはいない。

決まった会話以外は一切話しをしない。

私達家族三人は無感心なのだ。

そんなある日の事、私は学校の三階からグラウンドを眺め、考える。

もし、私が自殺をすればどうなるのだろうか?

お父さんもお母さんも悲しんでくれるのだろうか?

ふと、そんな事を考えてしまった。


「フフフ、そんな事、ある訳無いわね。」


二人は涙を流し、悲しんだ振りをするだろう。

涙をながし、葬式を済ませる。

そして翌日には何て事の無い日常が始まる。

きっと、そんな所だ。

ただ、そうだとしても、万が一の可能性があるとしたなら…。

両親が本気で私の事を思っていたとしたなら…。

私は好奇心からか、三階から飛び降りる事にする。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ