第2話[依存]
電話を終えた彼女は嬉しそうに語り、着替えを始めた。
「真奈ちゃん、寝たら中々起きないんだって。」
可愛らしい下着を履き、彼女は続ける。
「妖精さんに起こされ、今気づいたみたい。」
「すごい謝られちゃった。」
「気にしてないのにね。」
すごい気にしていた癖にと思いつつ、モモは彼女の話しに合わせて喋る。
「そんなに寂しいなら泊まりに来たらって誘われちゃった。」
「真奈ちゃん、一人暮らしなんだって、あっ、これとこれ、どっちが良いかな?」
モモは悩み、お泊まりならと露出度が高めの服を選び、桃香はそれを着て、真奈の家に向かった。
玄関の鍵は、真奈の妖精が開けてくれて、部屋へ招いてくれる。
再び深い眠りにつく真奈を桃香は抱きしめて…、しばらくして桃香は眠りについた。
翌朝、寝ぼけ目を擦り、真奈は起き上がる。
歯を磨き、朝食の準備をして、桃香をお越しに行く。
そして、真奈は大きな声を上げた。
「何で桃香ちゃん、全裸なの?」
「いやん、エッチ。」
いや、エッチなのは桃香ちゃんの方だよ。
そう心で呟きながら、真奈は下着と洋服を集め、桃香に手渡した。
「驚かせちゃってごめんね。」
謝る桃香に真奈は苦笑いで返す。
朝ご飯を済ませ、真奈は私服に着替える。
本来、今日は登校日なのだが、今日は桃香が来ている。
いい機会だからと真奈は桃香をパトロールに誘った。
「あっ、折角のお洋服が汚れちゃうかもだから、私のジャージ、貸してあげるね。」
そう言うと真奈はジャージを桃香に手渡した。
だが…。
「ごめんなさい。」
「私、デブだから…。」
「いや、気を使わなくていいよ。」
「泣きたくなるから。」
気を取り直して街中を歩く二人。
困っている人など、早々に居ない。
だが、それで良い。
その方が良い。
する事が無いので、ゴミ拾いをする事にする二人。
指定のゴミ袋を買い、張り切ってゴミを拾う。
いっぱいゴミを拾えば真奈に褒めて貰える。
そう思い頑張った桃香だったが…。
(あれ?)
(何だかスッキリするっていうか、満たされていくっていうか、何だか不思議な感じがする。)