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第3話[嫉妬]

私は目の前にいる真奈に剣を突き刺した。

彼女の血液が剣を伝い地面へ落ちていく。


「この馬鹿」


朱音はそう言うと桃香の首を跳ねた。

転がる桃香の頭を前にして私は笑う。

何が馬鹿よ。

あんただって殺してるじゃない。


「勘違いしないで、私は現状を見て最善手を選んだだけ」

「まあ、手遅れでしょうけど」


残りの魔法少女を警戒してか朱音の表情は明るいものでは無かった。

フフフ、そんなビビる事無いじゃない。

四人で襲って来たのなら返り討ちにすれば良いだけの事。

今の私なら誰にも負ける気がしないわ。

その事を朱音に伝えると、溜め息を吐きながら私に笑顔を見せてきた。


「そうね、あなたのお陰で分かった事もある」

「どうやら魔法少女が魔法少女を殺すと相手の力を奪えるみたい」

「あなたには真奈の、私には桃香の魔力を感じるわ」

「これなら私達が他の四人に負ける事は無いでしょう」

「ただ……、相手は復讐者、何をしてくるのか分からないわ」


何が復讐者よ。

ついさっき自分で言った事を忘れたの?

四人相手でも負ける事は無いんでしょ。

だったら何をしてこようと関係無いじゃない。

私達は他の四人を殺すだけ、ただそれだけでしょ?


「まあ良いわ、残りはあなたがトドメを刺してね」

「私、あなたがどれだけ強くなるのか見てみたいの」


「ええ、いいわ」

「見せてあげる、私が魔法少女最強になる所を……」


真奈と桃香を殺してから一週間が経ったある日。

ようやく四人の魔法少女達が私達の前に現れた。

しかもご丁寧に朱音と一緒の時に襲って来る何て……。

フフフ、ブァカじゃないの?

本当に復讐する気あるのかしら?


「朱音、ちょっと心配し過ぎたんじゃないの?」

「いやある意味、あんたの言ってた事は当たっていたのかもね」


えーと、何だったっけ?

復讐者は何を仕出かすか分からないだっけ?

確かにそうだわ。

まさか四人がかりで私達二人を狙って来る何て予想外の出来事だわ。


「くっ、随分と余裕あるじゃない」


「落ち着け華、挑発に乗れば相手の思う壺だぞ」


見た感じ、あの狂美って子が一番強そうだけど……。


「さて、どうする朱音?」

「一番雑魚っぽい華って奴から狙う?」


「誰が雑魚よ」


やっぱり弱い敵から倒して魔力を上げてから強い奴を倒す。

コレが一番ベストかしら。

ただそれだと面白くないわね。

どうせなら強い奴を倒して弱い奴に絶望を与えてから殺さないと。

私がそう言うと、朱音は軽く笑った。


「いいんじゃない、ただ私は可奈と戦ってみたいわ」


可奈?

ああ、あの無表情の奴か。

朱音ったらあんな弱そうな奴と戦いたい訳?

まさか楽しようとしてるんじゃ……。


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