科学少女が教える、最強忍者の育て方
「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」の
「タイトルは面白そう」のコーナーに送ったネタ小説です。
なろうラジオ大賞のフォーマットに合わせた
千文字だけの短編小説です。
下野さんに「なろうで書いてほしい!」と言われてから
ただいま今長編ものを検討中です。
短編を送るのに慣れたら挑戦しようかと思います。
時は戦国、本能寺の変にて織田信長が自害した後の日本。
豊臣秀吉が覇権を握り、乱世が終わるかに見えた。
しかし秀吉は戦いの舞台を世界へと広げようとしていた。
少女の名は不知火量子、一五才。科学者の父と母の間に生まれ、幼い頃から英才教育を施され、今年の春に飛び級で大学生となった天才科学者だ。
タイムマシンの起動実験中の爆発に巻き込まれてタイムスリップ。目が覚めると戦国時代の忍者の集落、『鬼環流』の里にいた。
そこでは隣国の軍からの侵略を受けており、里の住人達はほこらに向かって神頼みをしていたところ、空から突然現れた量子を天女だの神様だのと崇め奉り、更には「里を救ってくれ」と頼まれてしまう。
最初は戸惑っていた量子だったが、日照りによって里の畑で農作物が枯れ果て苦しんているのを発見。
量子は大規模な焚き火によって雨雲のもとである塵を大量に飛ばし、人工的に雨を降らして見せた。
それで自分の科学の知識がこの戦国時代でも役立つことを知った。
二十一世紀のの科学技術を駆使して、量子は鬼環忍軍と協力して戦う事を決意。
ベンジャミン・フランクリンが実験で用いた『誘雷』を用いた作戦を実行する。
凧に導線を繋いで飛ばす事で、人工的に里の丘に落雷を誘導する。
それを見た隣国の軍は「神様が下りてきた!」と量子に恐れをなして逃げ出す。
その数日後、鉄砲隊を引き連れて襲撃するが炭の粉を敵の上空からばら撒いて粉塵爆発を巻き起こし攻撃、鉄砲を使用不能にする。
その後も鬼環忍軍は量子の後押し受けながら、敵軍をことごとく返り討ちにする。
酒から抽出したアルコールを用いての火遁の術。
古代ギリシャで用いられた兵器の投石器を竹で作って応戦する……等々。
ついに敵軍を退ける事に成功するのだった。
その後も量子達は科学を操り数々の忍術を現実のものとし、いくつもの武将たちからの依頼を請け負いながら発展していく。
するとその噂を聞き付けた、徳川家康が鬼環忍軍との協定を結ぶべく里へと使者を送り出してくる……。
そしてのちの天下分け目の大合戦、『関ヶ原の戦い』『大坂夏の陣』へと赴く事に……。
科学は日本に太平の世をもたらす事は出来るのか?
そして量子は現代に帰れるのか?