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第一話:女男平等は遠く

「定員より多いからまた不合格ってどういうこと?」


 手にした紙とその上の文字がゴパゴパと薄っぺらなくせに耳障りな音を立てて揺れる。


 こんな薄っぺらい、開けばすぐに指の食い込む跡が着き、皺が寄る、大量生産のコピー用紙。


 それが僕の人生を突き落とす通知なのだ。


「何のために追加合格にして希望出させたの?」


 テーブルに置いた空っぽな封筒を見下ろして呟く。


 封筒の隅に刷られた差出人は“帝都医科大学”。


 今年受けて不合格の通知が来た、そして本来は合格だったとして追加合格の通知が届いた、次に希望すれば入学させるとの書類を送ってきた、そして今、定員を超えたから不合格との告知を新たに渡してきた大学だ。


 最初に不合格になったのは、女子を優先的に合格させるために男子の僕が減点されたからだ。


 そして、今、入学希望を出した追加合格者の男子の中から僕は再び落とされた。


 本来は不合格のはずの女子学生は退学にもならず、温存されたまま。

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