学校七不思議 1狂目 『魔王』
私の通う学校にはある噂がある。
ホラーというより学校の七不思議?みたいなほうが近いだろう。
そのうちで一番恐ろしいのは『魔王』である。
毎日毎日教室の隅で本を読むのには飽きてしまった。
要するにつまらない生活に少し味をつけてやろうということだ。
絶対みんな一回はやったであろう七不思議の探索。
小学生の頃にやった気がする……
魔王とやらに殺されたらその時、つまらない人生に終止符を打っただけにすぎない。
魔王は屋上にいるらしい。
授業サボったってバレないでしょ…多分
今は午後二時。思ったけどこんな時間に七不思議とかでんの?
夜のイメージあるんだけど…
これじゃサボり損だよ…成績下がる…
まあもとより良くないけどね…
「はあ…」
「人生…ハードモードだなあ…」
「何言ってんだ?お前」
「のわっっっっ‼」
やばい今絶対変な声出てた、てかサボりバレるやだだれだれだれだれ
もうやだおうちかえりたい…
「こんな真昼間からサボり??」
「まあ…そうですけど貴方には関係ないでしょう」
「辛辣だな…でも話くらい聞かせてくれてもいいんじゃないか?」
面倒くさいなこの女
ここはさらっと話してここを離れようそうしよう
「学校の七不思議で魔王を探してるんですよ」
「そうか…」
「?はい」
なんだこいつ自分から聞いてきたのに反応薄いとか何なんだよ悲しいだろ…
「魔王が出る時間帯は放課後だ。今はサボり損だな」
「放課後…」
「ではお先に失礼」
「え?あ、はい」
「放課後…ねえ・・・どうせだし行ってみるか」
《放課後》
何とか先生に見つからずに来れたのだが、私はあることを思った。
魔王って一番怖いんでしょ?七不思議の初めに行くもんじゃなくない?
例えるならあれだよ?
木の棒一本完全初期装備でラスボス倒しに行くようなもんでしょ?
まあいいや、コンテニューはできないけどね…
「叫ぶわけにはいかないよね?」
小声ならいいかな??
「す、すいませーん…?」
ん?あそこにいるのは…
「!!」
こいつ昼間の失礼な奴!!
「何で貴方がここにいるんですか?騙したんですか?」
「なんでってそりゃあ…」
「なんですか?言い訳なら聞きませんけど?」
「なんでってそりゃあ、私が魔王だからだよ?」
彼女は満面の笑みで末恐ろしいことを言った…
「私は魔界の魔王、不知火 永久だ。」
「え、?は、え、ええええええええええええええええ!?!?!?」
「いや落ち着けよ…」
落ち着けるわけないだろバカ!
「お前の名前は?」
「呉羽 小雪です…」
「よし、自己紹介もしたところで、私の七不思議の内容、知ってるか?」
いや、しらないんだよなあ…ノリで来たようなもんだし…
「すいません…知りません…」
「なるほど…お前アホか?」
は?こいつなんて言いやがった?
「敵のこともろくに知らずに一番恐れられてる私の所に来るとか」
「レベル一でバリバリの初心者装備で木の棒もってラスボスに挑んでるようなもんじゃねえか!!」
うっわ…私と同じ志向持ってやがる
「まあいいや、説明してあげる」
「私の七不思議は、『復讐。』」
「ふ、ふくしゅう?あ、ああ!復習ですね!確かに学校にぴったr」
「復讐だッ!!」
「嫌いな人、いるでしょ?いじめられたこと、あるでしょ?」
「そんなやつら、ぜーんぶ私が代わりにやってあげる!」
「え、ええ??」
次回、学校七不思議 2狂目 『魔王のノリ』
※この物語はフィクションです