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あなただけさがしてた…  作者: 咲夜
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3

姫希はそんな様子を、恐怖と罪悪感に支配されながら見ていた。



何で……

本当は私がやったのに…

怒られるなが怖くてちょっと嘘ついただけなのに、すぐにバレて怒られると思ってた……

クラスメイト達も私がやったの見られていたのに、どうして?



「あ……」


何か言葉を口にしないとダメなのに、ごめんなさいって私が謝らなければダメなのに……でも、次は私がこんな風に攻められるの?



恐怖が、言葉を紡いでくれない。



ふと、姫希は双子の瞳がすがるようにこちらを見ているのに気付いた。



「っ!」



その瞬間、優越感が体の中を駆け巡った。


気分が、高揚してくる。



みんな、あの子達より私が好きなんだ。だから私をかばってあの子達を悪者にしてくれたんだ……私は、特別?


特別……?



だったら、自分が悪い事をしてもあの子達のせいにしても許される?



………でも……



でも、自分が悪い事をしたのならちゃんと謝らないとダメなんだよね?



そう、少しの罪悪感に囚われるが


あの子達のせいにしたらおかしいくらい、自分を信じてくれる。自分を悲劇のヒロインにしてくれる……

何度か同じ状況が起きた時、罪悪感は消え去り自分は何をしても許されると、間違った考えに姫希の支配されてしまった。



姫希の物を壊した、と詰め寄られている双子を悲しげに見ながら………

手で隠した口元に、ゆっくりと歪んだ愉悦に満ちた笑みを浮かべた。




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