表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カクウノキョウダイ  作者: 紅寿
1/1

コジイン

「あれ・・・?」

「ここどこ・・・?」


昔から、僕は孤独だった。親も兄弟もいなくて、「コジイン」というところで育ってきた。だから外に出ると、楽しそうにしている家族の姿が羨ましかった。「僕もあんな家族が欲しい。兄弟だけでもいいから」そう思っていた。

だから僕には「コジイン」に入ってから数年後、多分5、6歳の頃からある友達がいた。

それは、僕に似ている。とても似ている、つまり双子のようだ。よく一緒に遊んだりお話ししたりした。でもその子は本当にいる訳ではない。その子は僕が作ったつまり「カクウノキョウダイ」である。僕はいつもその子の姿をスケッチブックに描いていた。お絵描きはいつもその子である。その子は僕そっくりに描いた。だって僕だけの、僕しか知らない兄弟だから。そして暫くするとその子の名前も決めた。「その子」という他所の子みたいな感じで呼ぶのは可哀想だから僕に似た名前をつけた。だって兄弟だから。僕が「紅寿」だからその子は「白寿」。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ