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デノンの冒険者たち  作者: 豹頭王
5/8

二つの世界と二人と二匹 5

 

「何ですとっ!? この者たちが友人であると、仰っしゃられるか?」


 すかさず、ヤークが両手を上げ、敵意がないことを示す。

 アーネストの部下たちは、成り行きを見守っている。ヤークらが魔族でなく、真にダリアの友人ならば下手をしたら、国際問題になると判断したからだ。

 フロッグは、どこから持って来たのか白旗をベロで振っている。


「オイラはヤーク――魔術師見習い。そして、このカエルがお師匠のフロッグ。こんな姿なのは、魔道師ローグに呪いをかけられたから。オイラたちは王女様の助っ人に、アンタらの魔族の問題を解決するためにやって来たのさ」


 すらすらと嘘をつくヤーク。

 半分は本当のことなので、問題はない――はず。


「何と、そうでしたかっ!? では、ヤーク殿とフロッグ殿も、姫様と共に出陣なさるのですなっ!」


 ヤークとフロッグは、魔族と積極的に戦うつもりはない。が、行きがかり上、魔族との戦に参戦することになってしまった。

 ダリアに目線で助けを求めるも、自業自得でしょという顔をされる。

 しかし、アーネストの手のひら返しが凄い。

 それだけ、魔族との戦が膠着しているのだろう。


「ま、任せといてよ?」


 自信なさげにヤーク。

 フロッグとダリアは呆れている。ギルモアは今は剣なので、しゃべってはいない。


「誰かジョアンナと、もう一頭を!」


 気を利かせたアーネストが、ダリアの愛馬とヤークたちのための馬を用意させる。

 アーネストたちは帰還したばかりなので、ダリアたちとは別行動となる。

 ジョアンナは白い駿馬だった。名前から察するに、牝馬だろう。

 ヤークは恐る恐る黒駒に乗り、ダリアの後ろをついて行く。

 ギルモアは白いウサギの姿で、ダリアの肩に乗っている。ウサギと言っても、カーバンクルなので額には赤いルビーが嵌っていた。

 暗闇の中の行軍は、ヤーカートを不安にさせた。相棒のフロッグは、特に動じていない。

 そんな中、ギルモアが敵の姿を視認する。


「ダリア、敵だっ!」


「わかってる。ヤークとフロッグは後方に下がってて!」


 月の光に浮かび上がった敵の正体は、牛頭のケンタウロスであった。

 ミノタウロスとケンタウロスの融合魔獣、ミノケンタウロスである。

 手に手に得物を持ったタウロスが数騎駆けてくる。


「行くわよ、ギル。第一攻撃形態〈ソードフィッシュ〉!」


 ダリアの肩から跳躍したギルモアが瞬時に長剣へと変わり、王女の右手に収まる。

 死んで行った兵士のために、魔族を狩り尽くす。

 人馬一体の風は、ミノケンタウロスら目がけ、突進する。













ソードフィッシュ――何か響きが良いので剣の


攻撃形態として採用。調べたら、メカジキ


のことだった。


洋画のソードフィッシュは、ジョン・トラボルタ


とヒュー・ジャックマンとハル・ベリーが出てた。






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