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デノンの冒険者たち  作者: 豹頭王
4/8

二つの世界と二人と二匹 4

 

 ダナン城の城門前には、後ろから敵の攻撃を受けた兵士の事切れた遺体があった。

 念のためにダリアは首筋に指を当て、脈を量るが動かない。

 苦悶の表情を浮かべていた兵士のまぶたを、王女は優しく閉じた。


「何て、ヒドい!」


 兵士は背中を何か無骨な武器で、袈裟斬りにされていた。

 フロッグは目を閉じて、黙祷する。

 ヤークは目の前の惨状に憤りを隠せない。


「この世界では誰かが、魔族の手によって命を落とすことは珍しいことではないの」


 悲しそうにダリアが言う。

 その時、悲鳴を聴きつけてきたのか初老の兵士をリーダーとした集団が近づいて来た。


「アーネスト――伝令の兵士が死んだわ。誰の仕業?」


 王女の声には怒りが含まれている。


「おそらく、ミノケンタウロスの仕業でしょう。斥候が、彼奴らを数体確認しております……」


「そう。この亡くなった兵士の遺族に、出来得る限りの便宜を図ってちょうだい」


「御意……」


 片膝をつくアーネスト。肩には、兵士長の肩書きを示すエンブレムが付いている。

 彼がふと、ヤークとフロッグが側にいることに気づく!


「魔族――こんなとこまで、入り込むとはっ!」


 アーネストが抜剣し、ヤークに斬りかかる。


「ギルッ!」


 ガキーン!


 ティアラから剣へと姿を変えたギルモアと、アーネストの長剣が交差し、乾いた金属音を立てる。


「剣を引きなさい、アーネスト。彼らは、友人よ!」


















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