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社長が来たり、ドゥンさんが来たり、更にその相手は俺だったりと、テアマット家は忙しいながらも父さんと兄貴はすっかり蚊帳の外になっているわけだが、実際、二人は現状に対してどう思っているのかを考えたことが無いと朝気付いた。
復讐される側が何を思っていようが、俺としては知ったこっちゃないのだが、涼し気にされているとそれはそれでなんだか釈然としない。
ここから先の人生、しばらく兄貴が苦労するというのは確定しているわけで、そんな兄貴と結婚するヒルドもそれは同様。そういえばヒルドのこと呼び捨てで書くのよろしくないか。
それ相応の反応が欲しい。というわけで侍従の皆に最近の兄貴の様子を聞いてみたわけだが、思ったよりも憔悴してるっぽい。
俺が面と向かって怒っているわけでもなく、それをぶつけられたことも無かったり、なのに報復だけはきっちり受けたりと、もう兄貴のキャパは崩壊寸前、とのこと。
それを侍従にあっさりと漏らしてる辺り、本当に限界なのが伝わってくる。
だからと言って俺が何かしてやるということはない。少しだけ満足しながら、『深刻社』の社員に話すことを纏めるのみだ。それ以外は至って平和な一日だった。




