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今日の行動は兄貴のためじゃないということだけは、目に見える形ではっきりとこうして残しておかなくてはならない俺の意志だ。俺は兄貴を許すつもりはないし、ヒルドを許すつもりもない。
怒っていないことは、許していることとは別だ。
ドロア嬢と結託してたとか言われたのまだ全然根に持ってるからな。
だからこれは、俺の復讐だ。行方知れずのおじいちゃんが思っていた形とは違うかもしれないが、貧乏くじを俺が引き続けている現状に対して、出来る抵抗といえばこんなものだろうと思う。文句言われる筋合い無し。
とりあえず事前に話の通り易そうな母さんに話してみたところ、頭を押さえながらではあったが、渋々承諾してくれた。兄貴やらかし後の俺への対応が引け目になっているみたいなので、それを活用させてもらった。
父さんには全くの無許可だ。
『深刻社』社長との会話は骨が折れたと言うか、それこそ、社会経験の差、あるいは人間としての深みの差を見せつけられたような気がするが、渉外係に必要な技能として教わっていた会話術を可能な限り駆使した。
付け焼刃未満のそれがどれほど社長の心を動かしたかは謎だが、とりあえず第一関門は突破といったところだ。疲れたから寝る。この疲労を忘れるな。




