再会
読んで頂きありがとうございます。
あれ?ここは?
気が付くと僕はベットにいた。良かった、死んで無い。
先程の吐き気は嘘みたいに今は気力に満ち溢れている。
今すぐ全力ダッシュをしたいぐらいだ、した事は無いけど。
すると僕が目を覚ました事に気付いたのかメイドの様な格好をした女性が近づいてきた。
その女性は長い赤髪をポニーテールにした優しそうな人だ。
でも、歩き方がどこか武術に精通していて油断ならないと感じだ。ちなみに僕は全武術も網羅しているまぁ、使えるかどうかと言われると答えはノーだけど。
「|tjldujm?exjjpgad?《お気付きになりましたか?気分はどうですか?》」
はっ!?なんて言っているのか全然分からない、、
日本では調べられる全ての言語を記憶していたのにも関わらず全然理解できない。だけどこの感じ、、
僕に言葉が伝わっていないのが分かったのか
「|gmtamd!?jgbjplaw!《言葉が伝わってない!?これは問題です!》」
部屋を出て行ってしまった。言葉はまだ理解出来ないが僕は嬉し涙を流した。
何故ならこの言語は僕が一番最初に聞いた言葉と同じ様な構成だからだ。つまり僕は、、同じ言語圏に戻って来れたんだ!!
しばらく泣いていたら部屋の扉が開いた。そこには先程のメイドさんと高そうな服を着たおじさんとクラスメイトの八方さんがいた。
おじさんは短い灰色の髪をしていてピシッとしている
この国の偉いさんなのだろうか?
八方 聖さんは誰にでも優しいが周りの目を常に気にして行動するそんなタイプの子だ。
僕が皆にいじられていてもその場では何もせず後から誰もいないところで心配した様によく話しかけて来た。
見た目は、長い綺麗な黒髪で顔はその辺にいるアイドルよりも整っている。
嫌いでは無いが少し苦手だ。
「起きたんだね!いきなり倒れるからびっくりしたよ!大丈夫?」
「あ、うん。大丈夫だよ」
「そう!でね?名無し君に言葉が伝わらないと聞いたから通訳としてきたの!」
「そうなんだ。助かるよ」
渋いおじさんが
「|tjjjjurdtmjp.jmtxmmtvdgjtgvvyoxtrtlt.vjstrj'rjedw《私はゼフと言う。翻訳術式が発動していないと聞いた。なのでこれを渡しにきた》」
おじさんが金属で出来たイヤーカフを渡してきた。
「この人はゼフさんて言うんだよ!私達の事をちゃんと考えてくれる良い人なんだ!それでこの魔道具をつければ言葉がわかる様になるんだって!」
そんなものがあるんだ。異世界すごい、、、
渡されたイヤーカフを装着すると少しだけ体の中にある魔力が吸われた。
「これで、私の言葉は理解出来るだろうか?」
おぉー!すごいわかるぞ!
僕からの言葉は伝わらないので頷く。
「ならば良かった。だが、他の君の仲間達にはしっかり術式は発動していた何故君だけが?
異世界人に発動する様に術式を組んだはずなのだが、、」
あー。僕がこの世界の人だからだね。
今それを言った所で信じてはくれないよね。
「分かりません」 「名無し君は分からないそうです!」
「そうか、まぁいい。君には今から鑑定をさせてもらうが、体調は大丈夫か?」
鑑定だと、、、ファンタジー!!
鑑定すれば僕がこの世界の人って分かるよね!!
「はい、大丈夫です」 「大丈夫だそうです!」
「うむ。それは良かった。では今から身支度をして王と謁見してもらう」
えぇー、王様、、、ドキドキするな。
「大丈夫だよ!名無し君!私もついていくからね!」
「あ、ありがとう」
そこから綺麗な服に着替えるという事でメイドさんに丸裸にされた、、、もうお嫁にいけない、、、なんてね。
メイドさんはカーティルと言うらしい。
僕の記憶によると、とても物騒な言葉がでてきたが気にしないでおこう。
長い通路を歩いていくと一際豪華な装飾がされた扉の前に来た。
「ナナシよ、この扉の向こうには王家の方々がおられる。余程の無礼がない限り大丈夫だとは思うが頼むぞ?」
頷きで返すと
「異世界より召喚されし【ナナシ タダノ】殿、王の御前に!」
そう兵士が言いながら扉が開けられた。
中へ入ると赤いカーペットがひいてありその先には王冠を被った金髪の壮年の男性がおり。右側には豪華な装飾がされた服を着ている真子供がいた?いや、、、、違うな、、目付きや纏う雰囲気が全然違う、、、
左側は、、、綺麗な銀髪をしているお淑やかそうな女性がいた、、、この人は、、、母さん?
見た記憶はないが、魂がそう言っている気がする、、
「ど、どうしたのだ?」っと王が口を開いた。
あれ?泣くつもりはないのに、、涙が頬を伝う。
「大丈夫?名無し君?」隣にいた八方さんが言う。
「あ、うん大丈夫」
その言葉を八方さんが通訳してくれた。
「大丈夫ならば良いが、、すまないな聖女様
通訳をしてくれて感謝する」
聖女??
「なんか恥ずかしいよね?聖女なんてさ!私の職業が聖女だから皆そう呼ぶんだよね」
まんざらでもない様な笑顔で八方さんは言った。
職業か、、僕はいったいなんなんだろうか?
「父上!このような軟弱捨て置くべきでしょう!」
真子供の見た目の彼はそう言った。
この人の場所は!僕がいたはずなのに!!
「シュヴァよ、お主は少し黙るが良い。
すまないな愚息が、でだ、今日君には鑑定をさせてもらう」
頷くといかにも魔法使いな見た目の人がこちらにきて
「鑑定!」
光が僕に当たるが、何故か弾かれてしまった?
「どうなっておる?」
「はっ!この方はシュヴァルツ王子と同じ【遊戯神 ケイパー】様のご加護をお持ちの様で鑑定が効きません!」
あの神ー!!これじゃ僕が貴方達の本当の息子って信じてもらえないじゃないか!
「そうか、ならば仕方ないか。ケイパー様の加護にはあらゆる束縛、不自由に通ずるものは通用しないのだからな。
では、君には自己申告で構わないからステータスを教えて貰う。それがケイパー様の望みであるのだから」
ん?どうやって?
「頭の中でステータスって念じれば頭の中にでるよ!
私達の中で一番凄いのは正義君なんだよ!勇者で能力値が100とか50あるんだよ!凄いよね〜!」
真締 正義が勇者か、、納得といえば納得だけど
彼の正義は偏っている。僕は彼にいつも説教されていた。もっとちゃんと生きるんだ!とか真子供が君を嫌う理由は君にあるのだから直すんだ!とか真子供の言い分しか聞かない感じだった。
とりあえず頭の中で念じてみる。
ステータス!
【名前】 只野 名無し
【職業】 忘却の王子
【魂位】 2
【界能】 発魔炉
魔力創造
【技能】 (固有)完全記憶.10(特殊)王技 速読.8
追随.5 血族魔法(銀).1
【加護】 遊戯神 ケイパーの加護
ー能力ー
【筋力】 100
【魔力】 1000
【速力】 100
【防御力】100
えっと、、忘却の王子って職業なの?能力値勇者超えてない?魔力値壊れているし、、
ありがとうございました。