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剣士と神通力の神

2023年の近未来。世界が混沌としている中でも、日本は神々の結界によって凶悪な鬼から守られていました。ところがその結界がついに破られてしまう時がきたのです。

それは日本人の心に、世の中がどうなっても構わないという空白ができた為でした。それは古代からの神々の助けで、生きることができたことを忘れてしまったからです。その空白に付け込んだのが三匹の凶悪な鬼でした。

天界の神々は、その危機に立ち向かう剣士を探して、ある老人を地上に向かわせたのです。

多摩川のかわら


時々キーンとした空気が自転車で走る彼の頬を越えていく。

何度も走っている多摩川の河原だが、今日はいつもと違っていた。

星の見えないうすぼんやりとした空だ。


主人公『春といっても夜は寒いな。おれは如月誠きさらぎまこと

妻と二人の子供を守り、新宿の会社に勤めるサラリーマン。

おれの顔か?みんなからは俳優の佐藤健に似ているって言

われている。

大好きな人だけどな。

いつまでも少年の心でいたい三十一才だ。今日も一日頑張った。

自転車を飛ばすぞ。二子玉川駅から自転車で十分。

多摩川の土手を走り抜けると家だ』


うすぼんやりした河原に老人の姿がかすんで見える。


主人公『おや、こんな時間にだれだ。まだ、駅から五分と走ってない所に

怪しい影に遭遇か。人のようだな。もう少し近づいてみよう。

見えたのは毛糸の帽子にヨレヨレのコート。老人か。まさか、

飛び込むんじゃないよな。声をかけてみるか』

主人公「もしもし、どうしましたか。夜は何かとあぶないですよ。警察に連絡しましょうか」

老人 「……」

主人公「この辺りでは見かけない方ですね。どこのどなたですか?」

老人 「わしが見えるのか?」

主人公「はー?」

老人 「ここはどこじゃ…」

主人公『おいおい、記憶がない老人か?見たところ、どこぞの執事をやって今は引退しましたという顔だ。だとすると名のある人に仕えていたのかな?でも見方によっては武骨人間という感じもする。いずれにしてもこのまま放ってはおけないな』



そんなことを考えながら、主人公は少し離れた場所から老人に話しかけていた。やがて自転車を降りて老人に近づいていった。


主人公「おれは、如月誠。じいさんはなんて名だ?」

なぞの老人「わからん。忘れた」

如月誠「なんでこんな夜に、河原にいるんだ」

なぞの老人「突然ここに来た。それよりおまえ、わしが見えるのか?」

如月誠「何をわけのわからないこと言っているんだよ。まあ、こんな所では寒いし、警察へは明日土曜日に行くとして、とにかく、おれの家に来て温まった方がいい。話しはそれからだ」

なぞの老人「……」


自転車を転がしながら老人と自宅へ向かうが、老人は歩いているようには見えない。まるで空中を漂っているようだ。単なる目の錯覚ならよいのだが…。如月は不安を隠せない。なぜならこの老人は何者でなぜ河原にいたのか不明だったからだ。それに、奥さんと子供たちからこの見知らぬ老人をボイコットされてしまったらどうしようか…。


如月誠「スマホ、スマホ。それよりサッチィンに電話しないとな。あー、サッチィン。今帰ります。大事件に遭遇のもよう」

サッチィン「マーチャン。何かあったの?わかんないけど、みんな待ってる から早く帰ってね」

如月誠「わかった。もう間もなく家に着くよ」

如月誠「サッチィンと子供たちがOKならね。大丈夫だ。問題ない…、はずだ。じいさんが何者か、そこだよね。最低、家族とか覚えてないのか?」

なぞの老人「わからん。それより、わしはどう見えるのだ?」

如月誠「どおって、そのへんのじいさんだな。あと一分ぐらい歩けば俺の家に着く。じいさんをどう紹介したらいい」

なぞの老人「わしにまかせろ」

如月誠「まかせろって…、えーー」


謎の老人はマジシャン


二人は家の玄関まで来る。如月は一度深呼吸をする。

じいさんはまかせろと言ったが、正体不明の人物を警察にも連れて行かず、ここまで連れてきてしまった。もはや覚悟を決めるしかない。


如月誠「じいさん、まさか、変な企みじゃないよな。おれの家族に何かおかしなことはしないだろうな」


なぞの老人「ただのマジックを見せて、みんなを驚かせるだけだよ」

如月誠「急にマジシャンですか…」

マジシャン「わしの姿をおまえが見えた通り、家族にも見せよう」

如月誠「何かやるのか?ドアを開けるぞ」


ガチャと音がし、ドアが開いた。そこにサッチィンと二人の子供が玄関口にいた。いつもと全く変わりない様子で出迎えてくれた。


サッチィン「マーチャン、お帰りなさい…」

如月誠「ただいま~」

サッチィン「この方ね、マーチャンお知り合いのマジシャン。

どうぞ寒かったでしょ」

子供たち「パパ、ママが言ってたマジックのおじいちゃんだね。

こんばんは」

マジシャン「こんばんは。おじゃましますよ」

如月誠「おい、じいさん、まだ自己紹介してないぜ。どうなってんだ。

いつのまにおれの知り合いのマジシャンになったんだ」

マジシャン「これが、マジックです」

如月誠「なんじゃそれ、うまくだまされているのか」

マジシャン「とにかく、中にはいりなさい」

如月誠「入りなさいって…、おれの家ですけど…」


如月はちょっとほっとしている。

マジシャンはリビングの椅子のところに案内された。毛糸の帽子とヨレヨレのコートを脱いだ。如月の家族に老人がマジックを披露することになった。如月誠は普段着に着替えた。みんなはリビングのテーブルについた。

如月はじいさんの紹介を始めたが、よく考えてみると自分自身がこの老人のことを何もわかっていない。それでもその場の勢いで老人を『マジシャン』ということにして家族に紹介した。


如月誠「はーい、みんな集まって。この方がうわさのマジシャンです」

みんな「うおー!パチパチパチ」


歓声と大きな拍手が巻き起こった。


日本に伝わる神々の伝承はただ偶然にあるのではないのです。日本にこれだけ神社仏閣があることは、世界でもまれにみる事実なのです。

なぜならこの神社仏閣によって人々の生活が平和で幸福に生きられるように、日々祈られているからです。

この作品を読んで、どうぞ日本の良さとこれからの未来を守り、素晴らしい人々の生活を創造して、豊になっていく事ができますように。

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