66 ーー設定資料集ーー
第一次異世界大戦 武装神器リバティ・ギア
ーー設定資料集ーー
■本作の世界観
同じ宇宙、同じ地球が無数に存在する多次元世界。
ある時、この多次元世界を作り出した大いなる存在は、増え過ぎた人類の淘汰を決心する。多次元世界の人類同士を、その生き残りを賭けて戦わせようと言うのだ。
多次元世界の人類同士が決め手を欠く血みどろの争いを始めた際、大いなる存在は人類「たち」に神器を授けた。
それが対人類用の決戦兵器、神器【リバティ・ギア】である。
暇・与えられた自由を意味する「フリー」ではなく、勝ち取った自由を意味する「リバティ」。そこに装置を意味する「ギア」を付けてリバティ・ギア。
このリバティ・ギアと言う名の神器は、核にマニ車 (プレイヤー・ウィール)が内蔵され、そのマニ車が高速回転する事で魔力を得る構造となっており、リバティ・ギア一つ一つが唯一無二の特性を持っている。
マニ車 (くるま・ぐるま・しゃ)とは、チベット仏教などで使われる仏具の事で、円筒形の仏具の表面にびっしりとマントラ(真言)が刻まれた経典であり、それを一度回転させれば、マントラを唱え功徳を得るとされるもの。
ギリシャ神話、北欧神話、ケルト神話など世界中の古代神話の神々が一体ずつマニ車に封じられており、その神特有の能力が発揮される仕組みである。
また、リバティ・ギアを手に入れた国家は、そのマニ車の魔力発現構造を解析し、神話の神々が入っていない人造マニ車を発明し始めた。
人造マニ車が発生させる魔力エネルギー……これが化石燃料や原子力機関に変わる新たなエネルギー供給機関として利用され始めていたのである。
多次元世界の人類たちは、そのリバティ・ギアや魔力エネルギーを駆使して対人類戦争を生き抜く事を強いられているのだが、無論、未だにリバティ・ギアを授かっていない世界があるのも確か。
本作の主人公である犀潟智也の住む世界も、リバティ・ギアを授かっていない辺境異世界として物語はスタートする。
リバティ・ギアを有する軍事大国は、その覇権を求めて多次元世界に触手を伸ばし、智也の住む令和日本にも侵攻を開始した。
リバティ・ギアも魔力エネルギーも何も得ていない智也の住む世界は、神をも恐れぬ一発逆転の挑戦者を求めていたのだ……
主要キャラクター
◆ 犀潟智也 さいがた ともや
本作の主人公で十六歳の高校一年生。
高校入学して早々に、幼馴染みで恋人の依田真衣香が交通事故死した事で生きる目的を見失い、抜け殻となってしまう。
しかし夏休み直前に彼は信じられない光景を垣間見る。自宅近くで死んだはずの真衣香を目撃した事で抜け殻人生が劇的に変わる事となる。
学年トップの成績を残すほど学業は優秀だがスポーツはダメ。
趣味は無し、抜け殻不登校期間はもっぱらゲーム実況動画を見ていた。大蛇・白蛇・ぴかいちのチーム3GROや、ゆるい実況で話題の四人称が好み。
食事についてはそれほど好みは無いが、最後の砦は袋麺とご飯。
好みのタイプの女性は、アイドルでも女優でもなく依田真衣香一択であったが、彼女の死後、そして異世界依田真衣香の登場や様々な異性との出会いを経て、彼の中で再び変わり始めている。
◆ 依田真衣香 よだ まいか
故人 令和元年6月に交通事故死した
自他ともに認める犀潟智也のパートナー、幼馴染みのまま大人になっても智也と一緒にいる事を夢見た少女。
智也が東京の国公立大学進学を希望していた事から、中学時代に部活動を行なっていた弓道を封印して、高校入学時に帰宅部を選択。
理由は母親から調理を教わるため。つまり実質的な花嫁修業を行う宣言であり、智也が東京の大学に進学した際は同棲する事も視野に入れていた。
◆ 異世界 依田 真衣香
智也にスフィダンテのポータルをもたらした少女
異世界ソビエト連邦との戦争に敗北し、占領された日本共和国からの亡命者。
ポータルを手にした際に、異世界の犀潟智也の裏切りに遭って両親が公開処刑されてしまう。
この世界の智也には恨みは無いが、どうしても処刑された両親の姿がフラッシュバックするので、気にはなっているが彼とは距離を置いている。
◆ クラリッタ・アディントン
リバティ・ギア・ブリタニアの契約者 十六歳
異世界のナチスドイツから迫害を受けた両親が現世のアメリカに亡命。アメリカ軍の地下施設で誕生した。祖父母の代まではイギリスのスコットランドが故郷であった。
生まれつき左手の甲にリバティ・ギアのポータルが埋め込まれていた「契約者になるべく生まれた少女」なのだが、ポータルが起動しないまま十六歳の年月を地下施設で過ごす。
孤独な日々に疲れていたのか、リバティ・ギアとの契約が全てだと自分を言い聞かせており、智也の怒りを誘う。
契約後の智也の姿に感じるところがあったのか、彼女もリバティ・ギア契約後の自分のあるべき姿を見い出し、そして見事ブリタニアとの契約を果たした。
濃い金髪の眼鏡少女で、スタイルは細身。
日本語を覚えるために様々なテレビ番組を見て来たので、時代劇とアニメに精通しているのだが、本人はオタクではないと主張している。
※キャラ紹介は主要キャラのみ。改めて登場人物紹介のページを作成いたします。
■巡空艦 神州
滅亡した日本共和国空軍最後の巡空艦
兄弟艦を作るだけの国力が残されておらず、持てるだけのテクノロジーを全て投入した共和国軍最強の新鋭艦であったが、日本共和国が無条件降伏した事でその役目を終えた。
以後はソ連側の手に落ちる事を嫌った乗組員たちが、神州をもってゲリラ活動を行おうと決起するも、榎本艦長と幹部乗組員たちの相談の結果、民間人や難民を乗せられるだけ乗せて次元境界跳躍を敢行。ポータルを持つ依田真衣香を連れて亡命の旅に出る。
『巡空艦』誕生の背景 ーー魔力を得た人類
第二次世界大戦後から現代にかけて、大いなる存在は様々な多次元世界に対してリバティ・ギアを授けて来た。
その神秘のテクノロジーを完全解明までには至らないものの、模倣して作った人造マニ車 (人造プレイヤー・ウィール)による魔力機関を生み出した人類は、様々な分野で利用し始める。
そのマニ車を主要動力とした大量輸送用旅客飛行艇……すなわち飛空船を武装したのが巡空艦である。
巡空艦に限らず、魔力機関 プレイヤー・ウィールを軍事に転用した国家は、「戦闘」に関するコンセプトが大きく変わっている。
兵器と兵士を戦場に大量投入し、総力戦の様相を呈していた第二次世界大戦。
それから七十年が経った現代社会においての戦争は、最新の近代兵器や少数精鋭の特殊部隊を利用して敵拠点を叩く方法に変わっている。
必要最小限の戦力で先制攻撃を仕掛け、反撃を行わせない戦法である。つまり近代戦は局地戦などの限定戦に縮小されており、その範囲を超える部分は全て外交戦に変わっている。
アフガニスタン紛争や湾岸戦争、イラク戦争なども視点をマクロからミクロに変えると、局地戦の積み重ねであるのが見えてくる。
これらはあくまでも魔力機関を得る機会がなかった世界……主人公犀潟智也のいる世界に限られており、魔力機関を得た世界では、戦争のコンセプトが大きく様変わりした。
魔力機関が発現するエネルギーは、攻撃よりも防御においてより真価を発揮しており、魔力によるプリズム迷彩や爆発反応装甲などで敵の先制攻撃を受けきれる事と、対人類用決戦兵器リバティ・ギアの登場で、再び世界は第二次世界大戦のような、国家を上げての総力戦に変わったのである。




