メール
暗く静かな部屋に電子音が響き渡った。
自分のスマホを確認すると、特にこれといった新しい通知は来ていない。
「何が鳴ったんだ?」
暗い部屋を見渡す。本棚の上にある、父親の残したパソコンの画面がやけに白い。今まで1度も触ったことが無い古いパソコンだ。
僕の両親は3年前突然姿を消した。未だに遺体すら見つかっていないらしい。そう母の妹さんに言われた。
そのパソコンを触れると手に何か付く。埃だ。ずっと放置されていたから、当たり前である。それはともあれ、パソコンの画面を確認すると、メールが届いているようだ。
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お久しぶりです。お子さんの色覚異常は治りましたか?治ったのであれば、私に連絡を下さい。治らなかったのであれば、こちらのサイトに飛んでください。
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僕は迷わず、そのサイトをクリックする。
「本当に飛びますか?」
「Yes」「No」
Yesをクリックする。
「旅の準備は出来ていますか?」
「Yes」「No」
手が止まった。何だよ旅って。
Noをクリックする。
「あなたは目を治したいですか?」
「Yes」「No」
Yesをクリックする。
「あなたは旅をしますか?」
「Yes」「Yes」
もちろんNoだ。
あ?おいふざけんなよ
仕方なくYesを押した。次の瞬間白い光が僕に迫ってきた。彼女の輝きより強い光だった。
読んで頂きありがとうございます。それと、ブクマ付けてくれた方感謝です!自分は学生なので、あまり投稿頻度高く無いですが、読んで少しでもいい暇つぶしになればと思っています。
又、少し修正しましたので、理解して頂けると幸いです。今後もよろしくお願いします。