大賢者の弟子①
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今話も読みにきてくださってありがとうございます。
相変わらず誤字脱字が多くてすいません、報告お待ちしております。
一迅社様より「地味な私が転生したら王太子妃の取り柄のない妹だったので、自立の為に頑張ります」の書籍化が決まりました。発行をお楽しみに。
店のドアが開いて、少しタレ目の男性が入ってきてお茶を飲むエルじいちゃんの後ろに立った。
「難度を上げても良かっただって? 店の外までまで声が聞こえてるんだよ、このクソジジイ、俺は何度も死にそうな目に遭ったんだぞ」
エルじぃちゃんはその威圧的な態度を気にもせず、相変わらずゆっくりお茶をすすっている。
「聞こえるように言ったからな。何が死にそうな目じゃ。ピンピンしとるじゃろうが。あのくらいで根を上げるようじゃ、お前もまだまだじゃのう」
「黙れ。ジジイ」
ウノはエルじぃちゃんを人睨みすると私に向き直った。
「疲れたよーー、リリィ。俺にもお茶入れてくれないかいん」
ウノは私に抱きついて、甘えたように言った。
「はいはい。今回もお疲れ様。何のお茶がいい?」
私がウノを押しやって立ち上がると、ウノは少し考えた。
「じゃあ、あのいい香りのやつがいいな。俺の好きなやつ」
「わかったよ。ちょっと待ってて」
私がキッチンでアールグレイをベースにリラックスできるハーブ、ハチミツにミルクなどをブレンドしたお茶を作って持って行くと、ウノはリビングの椅子に座って真剣にエルじぃちゃんに報告をしていた。
ふざけた態度をとってもどちらも国の重要人物。仕事に手は抜かない。
「お待たせ。これ飲んで少しは休んだら?」
ウノはありがとうとお茶を受け取ると、一口飲んで言った。
「あ〜、お茶が美味しいし、癒される。本当にリリィはいい子に育ったね。そろそろ俺の嫁に来るかい」
「だから行かないって」
私には相変わらずふざけた様子だが。
「わしもリリィなら大歓迎なんじゃけどな。ウノではまだまだかの」
もうおじいちゃんまで。
昔から二人がよく言う冗談なので無視しよう。
「ウノ、お前今度はどこに行ってたんだ?」
レオンが奥から出てきてウノの膝に乗った。
「やあ、レオン。元気だったかい?」
ウノはレオンを抱き上げると頬擦りをし始めたが、レオンは両手でウノの頬を押しのけている。
「久しぶりに会ったんだ。もふもふさせてくれよ」
「男の頬擦りなんて嫌だね」
「冷たいな……」
レオンはウノの手を逃れて床に飛び降りた。
「今回はロードス山脈の調査だよ。あそこは魔物が多いからね」
「ロードス山脈……お疲れ様」
ロードス山脈といえば、我が国で魔物が多いことで有名な土地だ。
「本当に疲れたよ。最近ジジイの無茶振りが激しくてさ。リリィからも何とか言ってやってよ」
「ふん。それくらいで音をあげるようじゃまだまだじゃ」
大賢者の弟子も大変だな。良かった、おばあちゃんの弟子で。
「それはそうと、俺しばらくは王都にいるからリリィの手伝いとか何でもするよ」
ウノは私に向き直って行った。
「本当? じゃあ色々頼んじゃおうかな」
「任せて!」
力仕事はレオンが獅子の姿になってやってくれるが、人目があるところでは無理がある。
「こいつはリリィにこき使われることを喜ぶ変態じゃから遠慮なくこき使ってやってくれ」
「うるさい、黙れジジイ」
エルじぃちゃんの言葉にウノが反論するが、確かエルじぃちゃんもおばあちゃんの無理難題に嬉々として挑戦していたような……。
似た物の師弟なのだろうか。
読んでいただきましてありがとうございました。
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