大賢者エルランド
今年も早いもので、大晦日になりました。
作者は年末仕事が忙しすぎて、少し投稿が遅くなってしまいました。楽しみに待っててくださった方々お待たせしました。
お休みでゆっくり読めている方も、まだまだお忙しい方も楽しんでいただけると嬉しいです。
一迅社様より「地味な私が転生したら王太子妃の取り柄のない妹だったので、自立の為に頑張ります」の書籍化が決まりました。発行をお楽しみに。
五、大賢者の弟子
このリンドバーク王国では魔法を使える人が多少なりとも存在する。
私もその一人で火と水、風の生活魔法が使える。
そして強い魔法が使える魔術師、珍しい聖魔法を使える聖職者と呼ばれる人もわずかながらいる。他にも色々な分野に精通している学者であったり、一つの物事を深く研究した研究者は賢者と呼ばれ人々の尊敬を集めている。
しかし大賢者となるとその存在は特別だ。
我が国で大賢者といえば、魔法を極めた人物に贈られる称号で、エルランド•オニキス、ただ一人のみ使うことが許されている。
豊かなグレーの髪と髭を持つ優しそうな老人、私にとってもただ一人の祖父のような人物、エルじぃちゃんだ。
おばあちゃんと昔馴染みなこともあり、私が物心つく前から何かと世話を焼いてくれる。
森の館の結界も雑貨屋からの転移術もエルじぃちゃんが私とおばあちゃんの為に設置してくれた。
おばあちゃんに言わせれば、エルじぃちゃんは若い頃にかなりおばあちゃんに迷惑をかけたから、それくらいやって当然なんだそうだが。
仕事で各地を回っていることが多いが、度々王都に帰ってきてはお土産を持って会いにきてくれる、私にとっては実のおじいちゃんのような存在だ。
エルじぃちゃんには弟子が一人いる。
私がおばあちゃんに拾われた同じ頃に、おじいちゃんによって魔法の才能を見出された五歳年上の人物、ウノ•オニキスだ。
プラチナブロンドの髪に、赤みが強いブラウンの瞳。
年齢以上に大人びた男性に育った今は女性達の憧れの存在になっている。
しかし幼い頃から知っている私にとって、彼は優しい幼馴染だ。
王宮の庭で、ロベルト兄様とシリウス兄様とよく四人で遊んだものだ。
鬼ごっこした時など、小さくて兄様達に追いつけない私を風魔法で運んでくれたり、シリウス兄様に泣かされた時はフラワーシャワーを降らせて慰めてくれたりした。
ウノは最近はエルじぃちゃんと別々に依頼を受けることも増えて、しばらく会わなかったけれど元気でやってるだろうか。
ちょうどそう思っていた時、いつものように店にお茶を飲みにやってきたエルじいちゃんが言った。
「そうじゃ。そろそろウノのやつが帰ってくるんじゃった」
「ウノが帰ってくるの? 今回は割と早かったね」
いつもエルじぃちゃんから無理難題を押し付けられて大変そうだが、なんだかんだで自力で乗り越えてくるのがウノのすごいところだ。
「ああ、今回はもう少しかかると思ってたんじゃが、割と早かったわい。もう少し依頼の難度を上げてもよかったかもしれん」
皆様、今年も一年読んでいただきましてありがとうございました。
皆様のおかげで楽しく作品を書くことができています。
来年は書籍が発売できるのかな。
2026年も変わらずよろしくお願いします。
感想、ブックマーク、評価もよろしくお願いします。




