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【第一章】~未来異世界転移編~ ④バコン×2

【こちら科学省です。みやび様は魔法の適正がなかったとのことですので、これから各種道具を使った生活を行っていただくことになります。道具の使用について登録を行いますか?「はい」「いいえ」でお答えください。】


 なんか、電話した時の自動音声ガイドみたいな感じだな~。


「はい」と頭の中で回答すると


【「はい」と、お答えいただきましたので、道具の利用についての登録を行いました。

 道具については、状況に応じて自動的に送付されます。

 これから道具についてのデータを転送いたします。】


 ただ、最後のガイダンスの中で気になることが一つあった。


 道具は、ドラ〇もんの持っている四次元ポケットみたいなやつやら、転生ものの定番であるマジックバック的なやつから出して使うもんだと思っていたのだが、道具が自動的に送付されるとアナウンス。


 どういうこと?リカさんに聞いてみると


『あ~必要に応じて国から勝手に道具が送られてくるのよ。

 道具使うと、いちいち魔法使わないでいいし、楽でいいわよね~。』


 勝手に送られてくる?


「え~っと多分魔法とかで道具が送られてくるのは、何となく理解できるんですけど、自動的にってどういうこと?

 たとえば、火が必要になったら、オイラが火が欲しいみたいなことを言ったら自動的に送付されるっていうことではないの?」


『あ~、そういうのも出来るけど、基本的には必要に応じて勝手に送付されてくるわよ。

 そしてその場に応じた形状に自動的に変化する。

 じゃないと、何かあってからじゃ遅いじゃない。』


 たしかに何かあってからだと遅いかもしれない。

 が、どういう判断で送付されるんだろ?


 ┐(´д`)┌ヤレヤレという表情をするリカさん。


『相変わらず旧石器時代脳しているわね~。

 考えていることとか、いる位置、時間、やっていることとかで判断されるに決まっているじゃない・・・

 例えば、みやび君の時代にある(車?)にひかれそうになったら、これが必要だから送ってくれって思ったところで道具が来ても間に合わないでしょ?

 こんな風に、何があってからだと判断が遅れることもあるしってことで国がその都度、自動的に送付する感じね。』


 また、旧石器呼ばわりされている・・・


 それはさておき、確かに、リカさんのいうことは、最もだし、そうだし、合理的だとも思うけど、なんか監視されているみたいで嫌だな~と、令和に生きる小心者の日本人なオイラは、思ってしまう。


 でも、リカさんの言うことも一理あるんだよな~。


 まあ、郷にいらば郷に従えってことだよな~。


「ちなみに使い終わった道具は、どうするんですか?」


『道具を利用した後、必要なくなった国が判断したら自動的に回収される仕組みね。

 また、国が回収する前でも、不要になったら転送って思えば、転送される仕組みね。』


 SDGsだね~。この世界にそういう言葉はあるかは知らんけど。


 そうだ、現代地球の一番必要な道具と言っていいスマホみたいなのは、あるのかな?そういやスマホあったっけ?


『君の時代でいうところのスマホ?は別に道具じゃないわよ。

 住民の登録がされたら、次の日あたりから色んな知識とかが勝手に入ってくるから。

 その入った知識によって、疑問に思ったことの応えは分かる感じね。

 すぐに応えが出なくても、少し考えたら、ぱっと浮かんでくる感じよ。


 この世界だと、普通は、その人の成長具合に応じて一定基準になったら知識が流れてくるんだけど、転移してきた人は、だいたい一定の知識をもっているから、すぐに知識が転送されるみたい。


 すぐに知識が転送されないと、この世界での生活が不便だしね。』


 次の日って、あ~データが寝ている間に送られてくるってやつか。

 そういやデータ転送ってどんな感じだろ?

 と思ったら、頭の中になんか道具のイメージが入ってきた。

 データが転送されるって、こういうことなんだと妙に感心。

 ん?でもこうやって知識が送られてくるなら勉強とかはいらないよな。


 この世界には、学校はないのかな?


 リカさんに、この世界に学校はないのか聞いてみる。


『みやび君の世界でいう「学校みたいなもの」はあるわよ。


 知識についてはデータが入ってくるから皆あるんだけど、そのデータの活用方法とか、まとめ方とかについては各人種、各個人によって差があるから、それを学んでいく感じね』


「学校みたいなもの?」


『そうね。みやび君の世界は、少人数で多人数を教えるために、同じ場所に集まって、同じ知識を学んで、同じ運動をしてっていう、超非効率な場所が学校でしょ?

 ここでは各データが脳に直接送られてくるから、そういう(いわゆる学校)みたいな場所はなくて、各々の好きな場所で各々のスピードで学んでいくっていう感じね。』


「へ~、考え方とか、そこら辺も含めてデータが入って来るんじゃないんだ」


『当り前よ。そしたら、各個人の個性とかなくなっちゃうじゃない。

 各個人の個性があるから魔法とか科学とか発展してくるのよ。』


 たしかに同じ知識、同じ考え方なら、個性なくなるもんな~。

 その辺はしっかり対策は考えられているのか。


『あと、体育?は、動けない種族もいるから運動は各々で行う感じだし申請すれば、それなりの運動能力を得ることもできるわよ』


「あ、リカさんは、それで、そんだけの、かいり・・・」


 ≪バコン!≫


 みやびのタンコブが、もう一つ増えた。。。


『私は、いちいち申請しなくとも、身体を動かすのが好きだし自然とこんな感じになったわね』


「そうなんですね。自然とそれだけのパワーがあるなんて、それはそれで、凄い、ばかぢ・・・」


 ≪バコン!≫


 みやびのタンコブが、更に一つ増えた。。。


 今までは同調圧力のもの凄く大きい、現代日本を生きる人間として思ったことでも空気を読んで口に出していなかったのに、何故だか無意識に声が出てしまったようだ。。。


 恐るべし、異世界の空気感


『思っても、わかるわよ』


 鬼の形相のリカさんが、そこに仁王立ちしている。


「そ、そうでした。。。」


 今まで入った内容が一気に吹き飛んだくらいの衝撃がしている。

 オイラの頭は大丈夫か?

 頭はクラクラ、タンコブなでなでしていると、ガイダンスが流れてきた。


【データがインプットされたことを確認いたしました。

 これからみやび様は、必要に応じて、各道具が自動的に送付されてきます。

 送付された道具をご活用ください。ご登録ありがとうございました。】


 どうやら、道具利用の登録が終わったらしい。あっさりしたもんだな。

 そういや、インプットされたデータって、どうやって見るんだろ?

 と思うと、カタログのようなものが頭に浮かんできた。


 考えたら頭の中に浮かんでくるシステムらしい。


 頭の中に入ってきたデータについては、どうやらカタログのように編集されており、その中に、各道具の使い方や、効果、効果時間、影響など色んなものの情報が入っている。


 だがすぐに妙なことに気づいた。


 すべての道具の形状が銀色の球で統一されているのだ。


「なんか色んなもののデータが送られてきて、形状がすべて銀色の球になっているけど、これでいいの?」


『そうね。道具については、すべて利用者にあったイメージにあった形状のものが送付されてくるわよ。

 そのため、カタログの中にある画像のデータについては、全て同じものになっているの。』


 へ~利用者にあわせた形状のものが送付されるのは、便利なものだな~。


 いちいち操作を覚えなくても頭に入っているし、さすが未来の異世界、利用者ファーストで便利なもんだな~。

 あとでカタログの内容でも見てみよう。

 たぶん意味不明な道具とか沢山あるんだろうけど、リカさんに聞けば何とかなるかな?

 そういえば、スマホないと地球だと連絡とれないけど、この世界だとどうやって連絡を取っているんだろ?


『連絡手段は君たちの世界でいうところの(テレパシー?)みたいなものね。


 当然魔法でも直接連絡することも出来るんだけど魔力を使うし、相手の都合が悪くても連絡がいっちゃうから本当の緊急用で、あんまり使う人はいないわね。


 基本的には連絡を取りたいと考えたら、その考えがに国にいって、その国を経由して連絡を取りたい人に流されて、その人の都合が大丈夫だったらそのままつなげて会話する感じね。


 相手の都合が悪かったら連絡できないけど、考えを残すことは出来るし文字のイメージを残すことも出来るわよ。』


 テレパシーは、小説とかアニメ、漫画とかではあるけど地球上には無いです。

 まあ、でもなるほど、通話も出来るしメッセージを残すこともできるのか。


 便利だな。


 あとスマホで出来ることとすればゲームとか、音楽とか動画鑑賞かな?

 そういうものが、この時代にあるかはわからないけど、とりあえず聞いてみた。


『ゲームも音楽も映像もあるわよ?

 ただ、ここには、(いわゆる画面上)で行うゲームや画面で見る映像みたいなものは無いわね~。

 たとえば映像については、こういうものを見たいと思えば見ることができるし、友人と一緒に見ることも出来るわ』


 たしかに脳にカタログのイメージが送られてくるくらいだから、映像も簡単に送ることはできるんだろうな~。


『ゲームについては、さっき言ったみたいに、ここには魔物やモンスターみたいなものはいないけど、そういうのを狩るものだったり、友達との対戦ものだったりパズルだったり、色々あるわよ。

 ゲームを作る人は、すごい多いわよ。

 みやび君も旧石器時代のゲームとか作ってみたら?

 100万週回って受けるかもよ?』


 100万週・・・というか周回する前に、ただのモブキャラなんで、ゲーム自体を作ることができないっす。。。


『ゲームなんて誰でも作れるわよ?』


 え、そうなの?


『ゲームを作る場合、こういうアイデアで、こういうのを作りたいって思ったら、あとは国の方でその人の考え方にあった構成や内容などを考えて、翌日には出来ているわよ。

 で、出来たゲームを見てみて、そこから修正して完成って感じね。

 私も作ったゲームがあるから、今度やってみるといいわよ。』


 へ~それならオイラでも作れそうだな~。

 どんなゲームできるんだろ。楽しみだな。


『あと音楽については、ここでは色んな人種や、色んなところから転生、転移してくる人間がいるから、聞きたい音楽ってみんな違うのよ。

 音楽が聴きたくなったら、その人それぞれにあった音楽が流れてくる感じね~。

 また、こういう曲を聴きたいって思ったら、それにあった曲が流れてくるわ。

 この音楽についても、作っている人は多いわね~。

 音楽についても、こういう音楽を作りたいって考えたら、作ってくれる感じよ。

 私はそっちのセンスは、あんまりないから作らないけど。』


 へ~ゲームとか音楽を作る人間って多いのか~。

 この世界ってクリエイターが多いのかな?


『そうよ~。大きく流行ったら賞賛されやすいじゃない。

 あ、一応言っておくけど、みやび君の世界と、この世界で一番大きい違いは、たぶんここよ。』


「大きな違い?」

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