ジャックの誕生祭り
目をとめてくださるかた、ありがとうございます!あとふたつの章で終わりとなります。。。
『ジャックの誕生祭り』当日は、ロジーの気持ちをあらわすような天気になってきた。
空は黒い雲がさかまくようにながれてゆき、強い風が絶え間なくおこる。
ついには雷も鳴りだし、雨がふってきた。
六日前にスナー種族の女といっしょにきた時には、もう城の中は大混乱だった。
いつもつめかけてパーティ―をしている人たちが、あちこちの部屋を隅から隅までひっくり返してジャックをさがし、壁をはがし、床を堀り、泣き叫ぶようにしてジャックを探し回っていた。
城の奥のジャックの部屋まではなにか仕掛けがあるらしく、『だれもたどり着けない』とわめくひとたちの横をすぎ、スナー種族の女のあとについてゆくと、あっという間にその『たどりつけない』というジャックの部屋についた。
勝手にはいったそこには、飲みかけのワインがあって、テーブルの上にジャックのメッセージを置くと、ジャックのそばにいるあの、青いトカゲがあらわれ、メッセージの紙をむしゃむしゃと食べ始めた。
ロジーがあわててとりあげようとしたが、スネイキーにとめられてながめていると、あっというまに紙は食べつくされた。




