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ちょっと待て
だから、《側近中の側近》っていったでしょ?とその『宣言書』をふってみせる。
「こりゃすごいことになるぞ!こんどの誕生祭りは、ジャックの《後継者》どころの騒ぎじゃない!」
オジルは局長につめよった。
だが、ドドルはうなずきそうになるのをとどめ、口をとじて考えた。
「 いやちょっと待てよ。 ―― まさかこの《ネタ元》が、ジャックの誕生祭りで何かを起こそうとおもってるんじゃないだろうな?」
うたぐりぶかい局長の言葉に、オジルが手をうって、ひょっとしてまたジャックの頭が破裂か?とわらう。
ロジーは肩をすくめてみせた。
「 それは、 ないとは思いますが・・・」
このメッセージをわたしてくれたディークの男の顔を思い出す。
「 ・・・たぶん」




