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古いディーク種族
むこうには、おそろしく横にながいテーブルがあり、その真ん中あたりにこしかけた男が、ティーカップを手に、こちらを見つめていた。
髪は色のぬけた銀色で、上品な雰囲気だが、目が合ったロジーは、からだがかたまるのを感じながら、口にした。
「 ―― ここが、ダンプヒルの城ですか?」
男は、お茶をのみながらうなずいた。
「 ・・・じゃあ、―― あなたが、絶滅したはずの、《キラ種族》、 ホーリー?」
「わたしが? とんでもない。 わたしは、古い《ディーク種族》だ」
「え!?」
古い《ディーク種族》はその狂暴性がひどく、どこでもだれとでも戦おうとするので、一か所にあつめられ、最後お互い戦ってほとんど死滅したはずだ。




