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ホーリー!?
「う~ん・・・それが、行ってみないことには、どうしようもなさそうな話なんだよ」
ロジーは、ノートをとりだして自分の書いた文字をみかえす。
「 この、『ホーリー』っていうのが、なに種族なのかも、調べないといけないし」
「 ホーリー!?最大級の呪いをつかう、最強最悪のキラ種族! おお、なんときょうは懐かしいものたちがよみがえるのか!」
シエルの叫び声のようなものを初めてきいて、ロージーは声もだせなかった。
興奮したのか、紙束の間にみえるとがった頭が、いつもより赤みがかっている。
「 それって・・・もしかして、有名な人だったのかな?」
かしょかしょとせわしない音がして、ようやくシエルが机をまわりこみ、ロジーのそばにやってきた。
片手には、地図らしき紙をつかんでいる。




