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時間経過
申し訳ございません。ここに至ったはなしは、『ホーリー はなしをしよう』を、ひろい読みしてみてください。。。。
ネイブ・シンプソンがこの城へきてからかなりの時間が流れた。
それが、どれくらいなのかはわからない。
なぜなら、成人する歳の誕生日をむかえたあの日、この城へやってきて、はじめて自分が、城の主である《キラ種族》に『売り飛ばされた』事実をうけいれたときから、誕生日を祝うこともなくなったからだ。
実際は『売り飛ばされ』るよりもひどい、じいちゃんの身代わり、という《契約》だったのだが。
基本的に、ふかく考えることを得意としなかったネイブは、なんだかんだとその事実をうけいれて、召使として、ここで過ごしている。
それに特に不満はない。
さすがに、誕生日という『売り飛ばされ記念日』を祝うことはしなくなっただけだ。
が、そのせいで、ここに来てからの時間の経過がわからない。